仏新内閣、財政赤字削減目標500億ユーロに引き下げ=財務相
1月6日、フランス新内閣が2025年度予算案で設定した財政赤字の削減目標は約500億ユーロ(520億ドル)で、前内閣が目指した600億ユーロから引き下げた。写真はロンバール財務相、パリで2024年12月撮影(2025年 ロイター/Saboor Abdul)
[パリ 6日 ロイター] - フランス新内閣が2025年度予算案で設定した財政赤字の削減目標は約500億ユーロ(520億ドル)で、前内閣が目指した600億ユーロから引き下げた。ロンバール新財務相が6日、公共ラジオ「フランス・アンテル」で明らかにした。
目標引き下げについてロンバール氏は、経済成長を確保するために必要だと説明。財政赤字の国内総生産(GDP)比で見た目標は5.0─5.5%になると付け加えた。
先月に不信任案成立で総辞職した前内閣は、25年度予算案で財政赤字のGDP比を24年度の6.1%から一気に5%に圧縮することを狙い、議会で猛反発を受けた。
これに対してロンバール氏は「われわれは経済を支えることが不可欠だ。先行きへの自信を失っている企業に配慮しており、成長を抑制してはならない」と強調した。前内閣の予算案が不成立に終わったことで投資家や格付け会社の動揺を招いていた。
ロンバール氏は25年度予算案の正式な提示に先立ち、野党各党に支持を得るための協議を開始。再び不信任案が提出されるのを防ぎたい考えだ。
予算案可決には、特に富裕層と大企業への課税強化を唱える社会党の賛成が必要になる公算が大きい。
ロンバール氏は、今回の予算案には、廃案となった前内閣案になかった新税は盛り込まないと説明しつつ、既に計画されていた大企業に対する約80億ユーロの課税や富裕層への増税措置は改めて導入する意向を示した。
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