ニュース速報
ビジネス

NY外為市場=ドル上昇、来年の金融政策の道筋に乖離 ユーロ・円は下落

2024年12月24日(火)06時05分

ニューヨーク外為市場ではドルが上昇。半面、ユーロは下落した。2022年7月撮影(2024年 ロイター/Dado Ruvic)

[ニューヨーク 23日 ロイター] - ニューヨーク外為市場ではドルが上昇。半面、ユーロは下落した。各国中銀による来年の利下げの道筋にばらつきが出ていることが背景にある。

主要通貨に対するドル指数は終盤の取引で0.24%高の108.05と、2年ぶり高値近辺で推移した。

バノックバーン・グローバル・フォレックスのチーフ市場ストラテジスト、マーク・チャンドラー氏は「足元、ドルにとって金融政策の乖(かい)離が鍵だ」と指摘。市場が米連邦準備理事会(FRB)よりもハト派的とならなければ、ドルの下落は始まらないと予想し、年明けに発表される米雇用統計が低調となれば、それが引き金となる可能性があるという見方を示した。

米議会が21日未明、来年3月半ばまでのつなぎ予算案を賛成多数で可決し、政府機関の一部閉鎖が回避される運びとなったことも、市場心理を支えた。

23日発表された米指標は強弱まちまち。11月の航空機を除く非国防資本財(コア資本財)受注は前月比0.7%増。機械や電気製品への需要が好調で、前月の0.1%減からプラスに転じた。

一方、12月の米CB消費者信頼感指数は104.7と、前月から低下し、市場予想の113.3を下回った。

金融市場が見込む来年のFRBの利下げ幅は33ベーシスポイント(bp)。フェドウォッチによると、5月会合まで、追加利下げの確率が50%を超える会合はない。

ユーロ/ドルは0.2%安の1.0408ドル。

欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は、ユーロ圏がECBの中期インフレ目標達成に「非常に近づいている」との認識を示した。英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)が23日インタビューを公表した。

ドル/円は0.43%高の157.08円。

ドル高に加え、日銀が18―19日の金融政策決定会合で政策金利である無担保コール翌日物金利の誘導目標を0.25%程度で据え置くことを決め、植田和男総裁が次の利上げ判断に至るには「もう1ノッチ(段階)ほしい」と話したことが引き続き材料視されている。

ドル/円 NY午後4時 157.14/157.1

5

始値 156.84

高値 157.29

安値 156.85

ユーロ/ドル NY午後4時 1.0405/1.040

7

始値 1.0399

高値 1.0417

安値 1.0385

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

BYDブラジル工場建設現場、中国人が「奴隷労働」=

ワールド

韓国首相に対する弾劾訴追案、最大野党が週内に方針決

ワールド

欧州にフーシ派のテロ組織指定働きかけ、イスラエルが

ワールド

石破首相、トランプ氏との会談「早期に」 適当な時期
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ISSUES 2025
特集:ISSUES 2025
2024年12月31日/2025年1月 7日号(12/24発売)

トランプ2.0/中東&ウクライナ戦争/米経済/中国経済/AI......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    大腸がんの原因になる食品とは?...がん治療に革命をもたらす可能性も【最新研究】
  • 2
    9割が生活保護...日雇い労働者の街ではなくなった山谷の「現在を切り取る」意味
  • 3
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が明らかにした現実
  • 4
    ウクライナの逆襲!国境から1000キロ以上離れたロシ…
  • 5
    日本製鉄、USスチール買収案でバイデン大統領が「不…
  • 6
    おやつをやめずに食生活を改善できる?...和田秀樹医…
  • 7
    トランプ、ウクライナ支援継続で「戦況逆転」の可能…
  • 8
    【クイズ】「ATM」は何の略?
  • 9
    「自由に生きたかった」アルミ缶を売り、生計を立て…
  • 10
    強烈な炎を吐くウクライナ「新型ドローン兵器」、ロ…
  • 1
    大腸がんの原因になる食品とは?...がん治療に革命をもたらす可能性も【最新研究】
  • 2
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が明らかにした現実
  • 3
    ロシア軍は戦死した北朝鮮兵の「顔を焼いている」──ゼレンスキー
  • 4
    村上春樹、「ぼく」の自分探しの旅は終着点に到達し…
  • 5
    おやつをやめずに食生活を改善できる?...和田秀樹医…
  • 6
    9割が生活保護...日雇い労働者の街ではなくなった山…
  • 7
    【駐日ジョージア大使・特別寄稿】ジョージアでは今、…
  • 8
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 9
    ウクライナの逆襲!国境から1000キロ以上離れたロシ…
  • 10
    女性クリエイター「1日に100人と寝る」チャレンジが…
  • 1
    大腸がんの原因になる食品とは?...がん治療に革命をもたらす可能性も【最新研究】
  • 2
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が明らかにした現実
  • 3
    ロシア兵「そそくさとシリア脱出」...ロシアのプレゼンス維持はもはや困難か?
  • 4
    半年で約486万人の旅人「遊女の数は1000人」にも達し…
  • 5
    ロシア軍は戦死した北朝鮮兵の「顔を焼いている」──…
  • 6
    「炭水化物の制限」は健康に問題ないですか?...和田…
  • 7
    ミサイル落下、大爆発の衝撃シーン...ロシアの自走式…
  • 8
    コーヒーを飲むと腸内細菌が育つ...なにを飲み食いす…
  • 9
    2年半の捕虜生活を終えたウクライナ兵を待っていた、…
  • 10
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中