米イーライ・リリーの肥満症薬、供給不足解消=FDA
米食品医薬品局(FDA)は19日、製薬大手イーライ・リリーの肥満症・糖尿病治療薬について、供給量を再評価した結果、供給不足は解消したと発表した。写真は同社のロゴ。米カリフォルニア州サンディエゴで2020年9月撮影(2024年 ロイター/Mike Blake)
Patrick Wingrove
[19日 ロイター] - 米食品医薬品局(FDA)は19日、製薬大手イーライ・リリーの肥満症・糖尿病治療薬について、供給量を再評価した結果、供給不足は解消したと発表した。
FDAはこれらの医薬品について、供給不足を理由に、同じ成分をベースにした配合剤を作ることを認めていた。今後はこうした配合剤の販売は事実上禁止されるが、FDAは今回の決定から60─90日以内は配合剤を作っている調剤薬局にいかなる措置も講じないと説明した。
調剤薬局と薬剤師を代表する業界団体の代表はFDAの決定について、発表自体は想定通りだが、FDAが供給不足解消の根拠としているデータが完全なものであるとは思えないとし、疑問視する姿勢を示した。
同団体は先月、FDAに数十万人の患者がデンマーク製薬大手ノボノルディスクの肥満症薬「ウゴービ(一般名セマグルチド)」の配合剤を利用していることを示す調査結果を送付し、肥満症薬の供給不足解消で配合剤が果たす役割について考慮すべきとの見解を表明した。
別の業界団体は10月、FDAが一般市民の意見は聞かずにイーライ・リリーの主張に基づいて同社の肥満症・糖尿病薬「チルゼパチド」を供給不足医薬品リストから除外したとしてFDAを提訴。同薬の供給はなお不足していると主張した。
その後FDAが決定の見直しに合意したため訴訟は先送りされ、その間、配合剤の販売は継続されることになった。
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