ユーロの予想変動率、昨年3月以来の高水準 仏政局の不透明感で
12月3日の通貨オプション市場でユーロ/ドルの3カ月物インプライドボラティリティー(予想変動率)が一時8.172%と、スイスの銀行大手クレディ・スイスの経営危機が起きた昨年3月以来の高水準に上昇した。写真はユーロと米ドルの紙幣。2022年7月撮影(2024年 ロイター/Dado Ruvic)
[ロンドン 3日 ロイター] - 3日の通貨オプション市場でユーロ/ドルの3カ月物インプライドボラティリティー(予想変動率)が一時8.172%と、スイスの銀行大手クレディ・スイスの経営危機が起きた昨年3月以来の高水準に上昇した。
フランスの政権崩壊に対する懸念が広がっていることが背景。
直近では8.11%。
ユーロ/ドルは0.1%安の1ユーロ=1.04867ドル。2日にはフランスの内閣不信任案に対する懸念で0.74%下落し、1日としては約1カ月ぶりの大幅な下げを記録した。
また、ペッパーストーンのストラテジスト、クリス・ウェストン氏によると、今月の欧州中央銀行(ECB)理事会での利下げ幅を巡る不透明感も強く、これもユーロのボラティリティーを高める要因になっている。
同氏は「ECBと米連邦準備理事会(FRB)の次の動きが不透明であることや、フランスの政治的リスクプレミアムを考えれば、ユーロのボラティリティーを買うのは理にかなっている」と述べた。