ブルーバード遺伝子治療、FDAが規制措置の要否検討
米食品医薬品局(FDA)は27日、米バイオ医薬品会社ブルーバード・バイオが開発した大脳型副腎白質ジストロフィー(CALD)の遺伝子治療薬「スカイソナ」について、同薬の使用による血液がんの発症の追加報告を調査しており、規制措置が必要かどうか検討していると発表した。メリーランド州ホワイトオークで2020年撮影(2024年 ロイター/Andrew Kelly)
Christy Santhosh
[27日 ロイター] - 米食品医薬品局(FDA)は27日、米バイオ医薬品会社ブルーバード・バイオが開発した大脳型副腎白質ジストロフィー(CALD)の遺伝子治療薬「スカイソナ」について、同薬の使用による血液がんの発症の追加報告を調査しており、規制措置が必要かどうか検討していると発表した。
FDAは2022年、スカイソナをCALDの治療薬として承認。発売時の価格は300万ドルだった。
CALDは世界で2万─5万人に約1人の割合で発症し、通常3─12歳の男児が罹患する。
スカイソナの処方情報には既に白血病や骨髄異形成症候群などの血液がんに対する警告が掲載されている。
FDAは、患者はスカイソナによる治療を決める前に、適切なドナーからの幹細胞移植などの選択肢を検討すべきだとし、入院や死亡など同薬に関連する「既知のリスク」を調査中だと付け加えた。
ブルーバードはロイターに対し「本日のFDAの最新情報は、悪性腫瘍の新たな症例やその他の安全性についての情報更新によるものではない」とし、血液がんのリスクは既に分かっていると述べた。