午後3時のドルは152円前半、感謝祭前に持ち高調整 3週ぶり安値
11月27日、午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤からドル安/円高の152円前半で取引されている。写真は1ドル紙幣で、2021年11月撮影(2024年 ロイター/Murad Sezer)
Noriyuki Hirata
[東京 27日 ロイター] -
午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤からドル安/円高の152円前半で取引されている。28日の米感謝祭の祝日を前にポジション調整の動きが優勢となった。約3週間ぶりの安値圏に下落し、152円に接近する場面があった。
手掛かりに乏しい中で、米国での祝日や経済指標の発表を控え、持ち高調整が主体の値動きとなった。
「円ショートは少し減ったが、トランプトレードで積み上げすぎた側面があり、いったんクローズ方向になっている」(あおぞら銀行の諸我晃チーフマーケットストラテジスト)との見方が聞かれた。
米商品先物取引委員会(CFTC)によると、IMM通貨先物の非商業(投機)部門の取組(11月19日までの週)では円の売り越しは約1万8000枚減の4万6868枚。
午後には、日本時間で今晩の米個人消費支出(PCE)価格指数の発表を前に模様眺めが強まった。一時152.25円に下落したが、節目の手前では下げ渋った。152円には200日移動平均線が通っており、割り込めばロスカットを巻き込んで下押しが強まるとの見方もある。
あおぞら銀の諸我氏は「大きな材料は出ていないため、仮にオーバーシュートしても値を戻すだろう。ただ、レンジが切り下がってきてはいる」という。
ドルは朝方から弱含んで推移。海外時間の安値152.99円を下回ったことで、短期筋のロスカットによって下げが加速した。月末のフローも意識された。仲値公示にかけては、一時ドルが強含む場面があった。
前日には次期米大統領のトランプ氏が就任後に関税を強化する考えを示したことで、カナダドルやメキシコペソ、中国人民元が売られた。徐々に買い戻す動きもあったが、いったんのポジション調整とみられており、先安観はくすぶっている。
米連邦準備理事会(FRB)が26日公表した11月6─7日の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では、多数の参加者が、時間をかけて利下げを行うことが適切との認識を示した。
日銀の12月会合での追加利上げへの思惑もあいまって、日米の金利差縮小観測も円買いを促した。ただ、市場ではFOMC議事要旨について「利下げスタンスが確認されたが、あまり手掛かりにはなっていない」(外為アナリスト)との声も聞かれた。
ニュージーランド(NZ)準備銀行(中央銀行)の政策金利発表後、NZドルが強含む場面があった。同中銀は政策金利のオフィシャルキャッシュレートを予想通り50ベーシスポイント(bp)引き下げ、4.25%とした。一部で75bpの予想もあり、買いが先行したが、オア総裁が会見で来年2月会合での50bpの追加利下げに含みを持たせたことなどが伝わり、NZドルは押し返された。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 152.42/152.45 1.0476/1.0478 159.71/159.72
午前9時現在 152.93/152.95 1.0491/1.0493 160.44/160.46
NY午後5時 153.10/153.11 1.0487/1.0490 160.58/160.63