ECB金融政策、制約的状態長く維持すべきでない=レーン理事
11月25日、欧州中央銀行(ECB)のチーフエコノミストであるレーン理事(写真)は、ユーロ圏のインフレ率が持続的に2%目標に落ち着くには時間を要するもののに回復するまでにはまだ時間がかかるが、制約的な金融政策を過度に長く維持すべきではないとの認識を示した。写真はロンドンで6月撮影(2024年 ロイター/Anna Gordon)
[パリ 25日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のチーフエコノミストであるレーン理事は、ユーロ圏のインフレ率が持続的に2%目標に落ち着くには時間を要するもののに回復するまでにはまだ時間がかかるが、制約的な金融政策を過度に長く維持すべきではないとの認識を示した。制約的な金融政策の長期維持によって、インフレ率が目標を下回る可能性があると指摘した。仏紙レゼコーのインタビューで述べた。
レーン氏は「金融政策は過度に長く制約的であるべきではない」と述べ、制約的な政策を過度に長く維持すれば「経済は十分成長せず、インフレ率は目標を下回るだろう」とした。
ECBは今年利下げを3回実施した。ユーロ圏経済の弱さを背景に投資家は12月12日の理事会で0.5%幅の利下げを決定する確率を50%とみている。
レーン氏は、最近のインフレ鈍化は、エネルギー価格下落が主な要因でサービス価格インフレは依然高いとし、インフレ率はまだECBが望む水準には戻っていないと指摘。インフレ率への寄与の割合が一定程度リバランスすることが必要とした。それによって、エネルギーや食品、製品の価格に上昇圧力がかかっても2%目標の達成は可能と説明した。
「調整という意味では、インフレがより持続可能な形で望ましい水準に戻るにはまだ一定の距離がある」と述べた。