ニュース速報
ビジネス

VW、コスト削減に人員削減と工場閉鎖は不可避=ブランド責任者

2024年11月25日(月)10時56分

ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン(VW)の最高ブランド責任者を務めるトーマス・シェーファー氏は独紙ビルト・アム・ゾンタークのインタビューに応じ、40億ユーロ(42億ドル)のコスト削減への取り組みにおいて人員削減と工場閉鎖を回避できる見込みはないとの見方を表明した。写真は労組と経営側の交渉を前に集まったVWの従業員ら。11月21日 ロイター/Victoria Waldersee)

[フランクフルト 23日 ロイター] - ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン(VW)の最高ブランド責任者を務めるトーマス・シェーファー氏は独紙ビルト・アム・ゾンタークのインタビューに応じ、40億ユーロ(42億ドル)のコスト削減への取り組みにおいて人員削減と工場閉鎖を回避できる見込みはないとの見方を表明した

シェーファー氏の発言は労働組合との対立をさらに深めた。労組は12月からストライキを実施する可能性をちらつかせており、現在進行中の賃金と生産能力を巡る交渉で、会社に工場閉鎖と大幅な人員削減を除外した解決策を提示するよう求めている。

同氏は「最終的に、どのような解決策でも過剰生産能力とコストの両方を削減しなくてはならない。その場しのぎの対応で先延ばしし続けることはできない。それは後々、深刻な形でわれわれを苦しめることになる」と語った。

またVWで想定される人員削減の大半は、通常の自然削減と早期退職で行われる可能性を示したが、それでは不十分だと付け加えた。さらに事業再編に長時間かけることは意味がなく、競合勢から取り残されないよう、今後3─4年以内に実施すべきだと述べた。

人員削減と工場閉鎖のほか、VWはVW AG部門の従業員に10%の減給も求めている。

シェーファー氏は、現時点で欧州の需要が大幅に回復する見込みはないとし、同社のドイツ拠点における人件費は、同業他社や南欧・東欧の自社拠点と比べて約2倍も高いと指摘した。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

豪当局、厳格な住宅ローン規制維持 雇用市場減速を警

ワールド

台湾の北に中国気球1機、半年ぶり飛来=国防部

ワールド

ウルグアイ大統領選、左派の野党候補オルシ氏が勝利 

ワールド

英国の労働環境は欧州最悪レベル、激務や自主性制限で
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:超解説 トランプ2.0
特集:超解説 トランプ2.0
2024年11月26日号(11/19発売)

電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 2
    「ダイエット成功」3つの戦略...「食事内容」ではなく「タイミング」である可能性【最新研究】
  • 3
    「このまま全員死ぬんだ...」巨大な部品が外されたまま飛行機が離陸体勢に...窓から女性が撮影した映像にネット震撼
  • 4
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 5
    寿命が5年延びる「運動量」に研究者が言及...40歳か…
  • 6
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対す…
  • 7
    北朝鮮は、ロシアに派遣した兵士の「生還を望んでい…
  • 8
    クルスク州のロシア軍司令部をウクライナがミサイル…
  • 9
    元幼稚園教諭の女性兵士がロシアの巡航ミサイル「Kh-…
  • 10
    「典型的なママ脳だね」 ズボンを穿き忘れたまま外出…
  • 1
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 2
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 3
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 4
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 5
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 6
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対す…
  • 7
    北朝鮮は、ロシアに派遣した兵士の「生還を望んでい…
  • 8
    Netflix「打ち切り病」の闇...効率が命、ファンの熱…
  • 9
    「このまま全員死ぬんだ...」巨大な部品が外されたま…
  • 10
    2人きりの部屋で「あそこに怖い男の子がいる」と訴え…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 4
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋…
  • 5
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大き…
  • 6
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 7
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 8
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 9
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 10
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中