経済対策の財政支出21.9兆円、事業規模は39.0兆円=政府筋
11月21日、政府が近く閣議決定する総合経済対策の全容が判明した。写真は昨年11月、都内で撮影(2024年 ロイター/Issei Kato)
Takaya Yamaguchi Yoshifumi Takemoto
[東京 21日 ロイター] - 政府が近く閣議決定する総合経済対策の全容が21日、判明した。経済成長や物価高克服などへの財政支出を21.9兆円とし、民間も含む事業規模は39.0兆円とする。複数の政府筋が明らかにした。
対策は、1)日本経済・地方経済の成長、2)物価高の克服、3)国民の安心・安全の確保――が柱。財政支出のうち経済成長に10.4兆円、物価高克服に4.6兆円を充てる。安心・安全確保に向けては6.9兆円を計上する。
事業規模では経済成長で19.1兆円になると想定する。物価高克服で12.7兆円、安心・安全の確保では7.2兆円とそれぞれ見込む。
石破茂政権は22日の閣議で対策を正式決定し、裏付けとなる2024年度補正予算案の編成に着手。28日召集の臨時国会に提出し、年内成立をめざす構え。
案文によると、財政支出21.9兆円のうち一般会計の支出は13.9兆円となる。このほか特別会計で0.9兆円、財政投融資で1.1兆円を支出する。
対策決定に先立つ自民、公明、国民民主の3党合意に基づき、最終案では「103万円の壁」について、「25年度税制改正の中で議論し引き上げる」と明記した。
一方、暫定税率廃止を含むガソリン減税については「自動車関係諸税全体の見直しに向けて検討し、結論を得る」としている。