日経平均は続落、一時400円超安 米エヌビディア決算受け一部ハイテク株軟調
11月21日、東京株式市場で日経平均は、前営業日比326円17銭安の3万8026円17銭と、続落して取引を終えた。都内で2022年6月撮影(2024年 ロイター/Issei Kato)
Hiroko Hamada
[東京 21日 ロイター] -
東京株式市場で日経平均は、前営業日比326円17銭安の3万8026円17銭と、続落して取引を終えた。米半導体大手エヌビディア株が決算発表後の時間外取引で下落したことを受けて一部のハイテク株が売られ、相場の重しとなった。日経平均は一時400円超下落し、節目の3万8000円を割り込んだ。
日経平均は前営業日比53銭高でスタートした後、すぐにマイナス転換した。20日(米国時間)に米エヌビディアの決算が発表され、同社株が時間外取引で下落したことが重しとなり、一部の主力ハイテク株が下落。後場序盤には407円安の3万7945円21銭で安値を付けた。ただ、下げ一服後は3万8000円を軸に小動きが継続。後場終盤はドル/円が一時的に円高方向に振れたことで、日本株もやや下げが強まる場面があった。
日銀の植田和男総裁は、パリ・ユーロプラス・ファイナンシャル・フォーラムでの質疑応答で、「次回の政策決定会合まで1カ月あまりあり、それまでに一段の情報が得られる」などと発言したことが円買いにつながったという。
市場では「エヌビディアの決算内容は悪いわけではなかったため、中長期的に半導体株が下がる展開にはならないのではないか」(楽天証券経済研究所のシニアマーケットアナリスト・土信田雅之氏)との指摘が聞かれた。マーケットは年末高が意識されやすいタイミングに入るものの、「米国株に割高感があることから上値は重いとみられ、日本株も買い上がる材料が少ない」(土信田氏)という。
TOPIXは0.57%安の2682.81ポイントで取引を終了。プライム市場指数は0.57%安の1380.69ポイントだった。東証プライム市場の売買代金は3兆7207億4300万円だった。東証33業種では非鉄金属、銀行、繊維製品が値上がり。鉱業、精密機器、小売など30業種は値下がりした。
新興株式市場は、東証グロース市場250指数が0.71%高の635.64ポイントと小反発した。
個別では、アドバンテストが1%超安、レーザーテックが0.8%安だった。指数寄与度の大きいファーストリテイリングは2%超安、ソフトバンクグループが1%超安だった。
一方、生成AI(人工知能)需要増加への期待で電線株などの関連銘柄が買われ、三桜工業が8%高、古河電気工業が2%超高となった。「生成AI需要の拡大はどうしても消費電力の高まりや発熱問題につながるため、関連銘柄が物色の対象となっている」(外資証券・アナリスト)という。
プライム市場の騰落数は、値上がり731銘柄(44%)に対し、値下がりが851銘柄(51%)、変わらずが63銘柄(3%)だった。
終値 前日比 寄り付き 安値/高値
日経平均 38026.17 -326.17 38352.87 37,945.21─
38,374.69
TOPIX 2682.81 -15.48 2700.14 2,680.97─2
,702.34
プライム市場指数 1380.69 -7.95 1389.95 1,379.78─1
,390.52
スタンダード市場指数 1229.14 +1.58 1230.36 1,228.59─1
,232.44
グロース市場指数 814.79 +6.21 813.31 811.00─818
.15
グロース250指数 635.64 +4.48 635.29 632.31─639
.13
東証出来高(万株) 168005 東証売買代金(億円 37207.43
)