USMCA、加はメキシコ参加継続望む 中国巡る懸念でも=関係筋
カナダは自由貿易協定「米・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」について、中国がメキシコを通じて北米市場に大量の商品を輸出する可能性を懸念しているものの、メキシコが同協定にとどまることを望んでいる。事情を直接知る関係者が20日明らかにした。写真はメキシコ、カナダ、アメリカの国旗。ミシガン州デトロイトで2018年8月撮影(2024年 ロイター/Rebecca Cook)
David Ljunggren
[オタワ 20日 ロイター] - カナダは自由貿易協定「米・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」について、中国がメキシコを通じて北米市場に大量の商品を輸出する可能性を懸念しているものの、メキシコが同協定にとどまることを望んでいる。事情を直接知る関係者が20日明らかにした。
カナダ政府当局者はここ数日に、中国がUSMCAを利用してメキシコを拠点に安価な商品を輸出する可能性があるとの懸念を示した。
カナダ紙グローブ・アンド・メールは20日、政府が2026年のUSMCA見直しの際にメキシコを協定から除外する可能性を検討していると報じた。
だが、関係者によると、カナダはメキシコと中国に懸念を抱いているものの、USMCAは良い協定で、維持したいというのが政府の出発点だという。
フリーランド財務相は19日、カナダと米国は「中国の不公正な貿易品の裏口ではないが、メキシコについて同じことは言えない」と発言。米国の現政権メンバーに加え、トランプ次期大統領のアドバイザーも中国とメキシコについて「非常に深刻な懸念」を示しているとし、「これらの懸念は正当で、(USMCA)貿易圏のパートナーであるカナダも懸念を共有している」と述べていた。