スペイン洪水、第4四半期成長率0.2ポイント押し下げへ=中銀
11月20日、スペイン中央銀行は、東部で先月発生した洪水の壊滅的な被害で第4・四半期の国内総生産(GDP)伸び率が0.2%ポイント押し下げられる公算が大きいとの見通しを示し、緩やかなインフレ加速も予想されるとした。写真は大洪水に見舞われたスペインで泥水を清掃するボランティア。13日、バレンシア州パイポルタで撮影(2024年 ロイター/Vincent West)
Jesús Aguado
[マドリード 20日 ロイター] - スペイン中央銀行は20日、東部で先月発生した洪水の壊滅的な被害で第4・四半期の国内総生産(GDP)伸び率が0.2%ポイント押し下げられる公算が大きいとの見通しを示し、緩やかなインフレ加速も予想されるとした。
10月29日に発生した洪水はスペイン近代史上最悪となり、バレンシア地域を中心に200人以上が死亡。豪雨後の鉄砲水で車両、橋、家屋が流されたほか、農作物や工場が大きな被害を受けた。被災地の経済活動は国内の約2%を占める。
中銀は発表で「推定値は大きな不確実性に左右されるが、過去の気象関連事象に基づけば、GDPへの影響は今四半期にマイナス0.2%ポイントと推定され、1年後もマイナス成長が続くとみられる」と予想した。
洪水前、政府は今年の成長率を2.7%と予想し、欧州諸国をはるかに上回ると見込んでいた。
このほか、洪水により消費者物価が0.15%ポイント押し上げられるとの見通しを示した。10月は前年比1.8%上昇だった。