ブラックストーン、サンドウィッチチェーンのジャージー・マイクス買収に合意
11月19日、米投資会社ブラックストーンは、全米でサンドウィッチチェーンを運営するジャージー・マイクス・サブズの買収に合意したと発表した。写真はブラックストーンの看板。米ニューヨークで昨年1月撮影(2024 ロイター/Jeenah Moon)
Anirban Sen Abigail Summerville
[19日 ロイター] - 米投資会社ブラックストーンは19日、全米でサンドウィッチチェーンを運営するジャージー・マイクス・サブズの買収に合意したと発表した。関係者の1人は、債務込みで約80億ドルの評価額の取引だと明かした。
買収手続きは来年初めに完了する見通し。昨年にはプライベート・エクイティ(PE)のロアーク・キャピタルがジャージー・マイクスと競合するサブウェイを買収することで合意しており、投資会社の間でフランチャイズ運営企業への関心が高まっている様子がうかがえる。
ジャージー・マイクスは創業者兼最高経営責任者(CEO)のピーター・カンクロ氏が、働いていたニュージャージーの店を1975年に買い取って立ち上げ、1987年にフランチャイズ事業を開始。これまでに全米各地で3000店余りを展開する、国内屈指のファストフードチェーンに成長した。
事情に詳しい関係者の話では、ジャージー・マイクスはブラックストーンと3年近く断続的な協議を続けていた。今後は国内外での事業拡大にブラックストーンからの支援が得られる。
両社の合意内容には、ジャージー・マイクスが4000店目を開いた後に買収対価の全額が支払われる「アーンアウト条項」が含まれているもよう。
同条項は売り手企業と買い手企業の評価を巡る意見対立の解消に役立ち、買い手側は予め設定した将来的な目標達成まで、一部の代金支払いを先送りできる。
ロアークによるサブウェイ買収にもアーンアウト条項が盛り込まれた。
カンクロ氏は「ジャージー・マイクスの成長物語はまだ始まったばかりで、ブラックストーンはわれわれがより高い場所に到達するのを手助けしてくれる適切なパートナーだと信じている」とコメントした。
同氏はジャージー・マイクスの株式保有を維持し、経営のかじ取りも続ける。