カナダCPI、10月は2.0%上昇に拡大 中銀の大幅利下げ観測が後退
Promit Mukherjee Ismail Shakil
[オタワ 19日 ロイター] - カナダ統計局が19日発表した10月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比で2.0%上昇し、伸び率は9月の1.6%から拡大した。拡大は5カ月ぶりとなり、ロイターがまとめた市場予想の1.9%を上回った。ガソリン価格の下落幅が9月より小さかったことがインフレ率の加速につながった。
カナダ銀行(中央銀行)は9月、10月のインフレ率が2%に戻ると予想していた。今回の結果を受け、中銀が12月の次回会合で大幅利下げを決めるとの観測が後退した。
CPIの前月比は0.4%上昇し、伸び率は市場予想の0.3%を上回った。
BMOキャピタル・マーケッツのチーフ・エコノミスト、ダグ・ポーター氏は「(中銀が)慎重に行動するのならば25ベーシスポイント(bp)の利下げであり、今回の(CPI)報告でそのような見方が多少強まったと思う」と語った。
ガソリン価格は前年同月比で4%下落し、下落率は9月の10.7%から縮小した。ガソリンを除いたインフレ率は2.2%と、3カ月連続で2.2%の横ばいだった。
今回のCPIは、中銀が政策金利を発表する12月11日時点で最新の物価指標となる。為替市場では現在、中銀が50bpの利下げを決める可能性は26%だと予測しており、CPI発表前の37%から低下した。