アジア経済、報復関税の応酬で見通し悪化の恐れ=IMF
11月19日、国際通貨基金(IMF)は、アジア地域が依然として世界経済の成長を支える重要な役割を果たすと予想しているが、報復関税の応酬によってアジア経済の見通しが悪化し、コスト増加やサプライチェーン(供給網)の混乱が生じる恐れがあるとの見方を示した。写真はIMFのロゴ。2018年9月、ワシントンで撮影(2024年 ロイター/Yuri Gripas)
[セブ(フィリピン) 19日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)は19日、アジア地域が依然として世界経済の成長を支える重要な役割を果たすと予想しているが、報復関税の応酬によってアジア経済の見通しが悪化し、コスト増加やサプライチェーン(供給網)の混乱が生じる恐れがあるとの見方を示した。
米国のトランプ次期大統領が計画する中国製品に対する高関税への影響懸念が高まっている。また、欧州連合(EU)も中国製の電気自動車(EV)に高関税を課す決定を下しており、中国による報復を招いた。
IMFアジア太平洋局長のクリシュナ・スリニバサン氏は、アジアは重要な転換期にあるとし、貿易摩擦激化の「深刻なリスク」など不確実性が高まっていると指摘。先進国の金融政策を巡る先行き不透明感もアジア経済に影響を与える可能性があるとの見方を示した。