トランプ関税、インフレへの影響は軽微に=独連銀総裁
11月18日、 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのナーゲル独連銀総裁(写真)は、トランプ次期米大統領が計画する高関税は国際貿易に多大な影響をもたらすことが予想されるが、インフレへの影響は軽微にとどまる可能性があると指摘した。キプロス・ニコシアで2023年11月撮影(2024年 ロイター/Yiannis Kourtoglou)
[フランクフルト 18日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのナーゲル独連銀総裁は、トランプ次期米大統領が計画する高関税は国際貿易に多大な影響をもたらすことが予想されるが、インフレへの影響は軽微にとどまる可能性があると指摘した。東京での会合で述べた。
ナーゲル総裁は、グローバルな統合が国内価格に与える影響は「経済的に小さい」とする実証的研究を引用し、「影響の方向性については確信が持てるが、程度は小さいようだ。従って、インフレ圧力を顕著に上昇させるには、グローバル統合が大幅に弱まる必要がある。今のところ、そのような現象は見られない」と述べた。
その上で、地理的経済的な分断でインフレ圧力が上昇しても、ECB、その他の中央銀行は金利上昇を通じてインフレを抑えることが可能だと述べた。