ニュース速報
ビジネス

午前の日経平均は反発、円安が支え 自律反発狙いの買いも

2024年11月15日(金)12時07分

 11月15日、前場の東京株式市場で日経平均は、前営業日比306円43銭高の3万8842円13銭と、反発した。写真は株価ボードの下を歩く人々。都内で2月撮影(2024 ロイター/Issei Kato)

Hiroko Hamada

[東京 15日 ロイター] - 前場の東京株式市場で日経平均は、前営業日比306円43銭高の3万8842円13銭と、反発した。為替の円安が支えとなったほか、前日まで3日続落した反動で自律反発狙いの買いが入った。日経平均は一時500円超上昇したが、次第に利益確定売りも出て上げ幅を縮小し、前引けにかけては一進一退となった。

日経平均は前営業日比213円高としっかりでスタート。その後も上げ幅を拡大させ565円高の3万9101円64銭で高値を付けた。外為市場でドルが156円台半ばまで上昇し、業績改善期待から自動車株が買われた。決算発表を受けて金融株もしっかりだった。買いが一巡した後は上げ幅を縮小し3万8800円を中心にもみ合った。「週末を控えてポジション調整が出やすい」(国内証券・ストラテジスト)との指摘があった。

内閣府が朝方に発表した7─9月期の実質国内総生産(GDP)速報値は前期比0.2%増で、2四半期連続のプラスとなった。個人消費がしっかりしていたことが株価を支えたとの見方も聞かれた。

フィリップ証券のアナリスト・笹木和弘氏は日経平均について「3万8500円を割れずに戻してきたことが短期的に安心感につながったようだ」と指摘する。もっとも、日米の決算発表がピークを迎え目先は市場のテーマとなる材料が乏しく、「3万9000円を軸に横ばい圏となりやすいのではないか」(笹木氏)とみている。

TOPIXは0.86%高の2724.35ポイントで午前の取引を終了。東証プライム市場の売買代金は2兆4071億2000万円だった。東証33業種では、海運、電気・ガス、輸送用機器など29業種が値上がり。サービス、その他金融、証券、商品先物取引は値下がりし、非鉄金属は変わらずだった。

個別では、みずほフィナンシャルグループが6%超高で堅調。日産自動車は4%超高。香港の投資ファンド、オアシス・マネジメントが同社株を保有していることが分かったとダイヤモンド・オンラインが15日付で報じ、手掛かりとなった。

電通グループはストップ安。業績予想の引き下げなどが嫌気された。

主力のトヨタ自動車は2%高、指数寄与度の大きいファーストリテイリング、東京エレクトロンはそれぞれ1%超高だった。

プライム市場の騰落数は、値上がり1040銘柄(63%)に対し、値下がりが531銘柄(32%)、変わらずが70銘柄(4%)だった。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

マレーシアGDP、第3四半期は前年比+5.3% 速

ワールド

フィリピンが南シナ海座礁艦船に物資補給、中国は「許

ワールド

米内務長官にノースダコタ州知事、トランプ氏方針 1

ビジネス

シティを米当局が調査、制裁対象ロシア富豪との関係巡
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:またトラ
特集:またトラ
2024年11月19日号(11/12発売)

なぜドナルド・トランプは圧勝で再選したのか。世界と経済と戦争をどう変えるのか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 2
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国」...写真を発見した孫が「衝撃を受けた」理由とは?
  • 3
    ロシア陣地で大胆攻撃、集中砲火にも屈せず...M2ブラッドレー歩兵戦闘車が「戦略的価値を証明」する戦闘シーン
  • 4
    建物に突き刺さり大爆発...「ロシア軍の自爆型ドロー…
  • 5
    NewJeansメンバー全員が事務所に最後通告「ミン・ヒジ…
  • 6
    本当に「怠慢」のせい? ヤンキース・コールがベース…
  • 7
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 8
    NewJeansのミン・ヒジン激怒 「似ている」グループは企…
  • 9
    ウクライナ軍ドローン、1000キロ離れたロシア拠点に…
  • 10
    新たな大谷翔平伝説が始まる...「ますますリスペクト…
  • 1
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 2
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国」...写真を発見した孫が「衝撃を受けた」理由とは?
  • 3
    ロシア陣地で大胆攻撃、集中砲火にも屈せず...M2ブラッドレー歩兵戦闘車が「戦略的価値を証明」する戦闘シーン
  • 4
    「歌声が聞こえない」...ライブを台無しにする絶叫フ…
  • 5
    ウクライナ軍ドローン、1000キロ離れたロシア拠点に…
  • 6
    本当に「怠慢」のせい? ヤンキース・コールがベース…
  • 7
    「遮熱・断熱効果が10年持続」 窓ガラス用「次世代…
  • 8
    建物に突き刺さり大爆発...「ロシア軍の自爆型ドロー…
  • 9
    NewJeansのミン・ヒジン激怒 「似ている」グループは企…
  • 10
    海上自衛隊のヘリコプター搭載護衛艦「空母化」、米…
  • 1
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 2
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大きな身体を「丸呑み」する衝撃シーンの撮影に成功
  • 3
    秋の夜長に...「紫金山・アトラス彗星」が8万年ぶりに大接近、肉眼でも観測可能
  • 4
    死亡リスクはロシア民族兵の4倍...ロシア軍に参加の…
  • 5
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 6
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
  • 7
    大破した車の写真も...FPVドローンから逃げるロシア…
  • 8
    モスクワで高層ビルより高い「糞水(ふんすい)」噴…
  • 9
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 10
    予算オーバー、目的地に届かず中断...イギリス高速鉄…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中