米ノババックス、通期売上高予想を再度下方修正 コロナワクチン不振
米バイオ医薬品会社ノババックスは11月12日、2024年通期の売上高見通しを再度下方修正した。2021年12月撮影のイメージ写真(2024年 ロイター/Dado Ruvic/Illustration)
Patrick Wingrove
[12日 ロイター] - 米バイオ医薬品会社ノババックスは12日、2024年通期の売上高見通しを再度下方修正した。新型コロナウイルスワクチンの売上高が予想を下回ったことを理由に挙げた。同社はコロナワクチンの販売権を提携先の仏製薬大手サノフィに譲渡することになっている。
ノババックスは通期売上高を前回予想の7億─8億ドルから6億5000万─7億ドルに修正した。年初は最大10億ドルの売上高を見込んでいた。
第2・四半期決算発表時にも売上高見通しを下方修正していた。
新型コロナワクチンの通期売上高は、前回予想の2億7500万─3億7500万ドルから1億7500万─2億2500万ドルに引き下げた。
第3・四半期の新型コロナワクチンの売上高は3821万ドルで、LSEGがまとめたアナリスト予想平均の2900万ドルを上回った。総売上高は8451万ドルで、アナリスト予想の6578万ドルを超えたが、前年同期比では55%近く減少した。
第3・四半期の純損益は1億2100万ドルの赤字で、赤字幅はアナリスト予想の1億3300万ドルよりも小さかった。同四半期末の現金および債券は10億ドル。
サノフィは今年初旬にノババックスと締結したライセンス契約に基づき、新型コロナワクチンを2025年から欧米を含む複数の市場で販売する。ノババックスはこの売却益と、開発中の季節性インフルエンザ・コロナ混合ワクチンに期待を寄せている。米食品医薬品局(FDA)は今週、一時停止していた同混合ワクチンの臨床試験の再開を許可したという。