スイス、新紙幣デザインをコンペ 発行は2030年代初めか
10月30日、 スイス国立銀行(中央銀行、SNB)は、現金需要が強いことから、スイスフランの各種新紙幣発行に向けた作業に入る方針を発表した。写真は2023年3月、チューリヒの同銀前で撮影(2024年 ロイタ/DENIS BALIBOUSE)
John Revill
[ベルン 30日 ロイター] - スイス国立銀行(中央銀行、SNB)は30日、現金需要が強いことから、スイスフランの各種新紙幣発行に向けた作業に入る方針を発表した。デザインはアルプスの風景テーマとしたコンペを行って選ぶ。発行は2030年代初めになる可能性が高いという。
SNBは寄せられたデザイン案を25年に公開し、26年に受賞作品を発表する予定。シュレーゲル総裁は記者会見で「支払い決済でカードやアプリを使う頻度が従来よりも高くなっているものの、スイス国民が現金を重視し続けることに疑いはない」と話した。
新紙幣発行は最近では16年から19年にかけて行っており、それ以来となる。
SNBによると、決済の約3分の1が現金。米連邦準備理事会(FRB)の調査では、米国内では16年に31%だったものの昨年は16%に減少した。欧州中央銀行(ECB)調査によると、ユーロ圏では2022年に対面取引決済の59%が現金だった。