ゴールドマン、25年末金価格予想を3000ドルに若干下方修正 強気維持
10月29日、米金融大手ゴールドマン・サックスは金価格について、金融当局や投資家、投機筋からの旺盛な金現物需要に基づく強気見通しを維持した。ロシア・クラスノヤルスクで5月23日撮影(2024年 ロイター/Alexander Manzyuk)
[29日 ロイター] - 米金融大手ゴールドマン・サックスは金価格について、金融当局や投資家、投機筋からの旺盛な金現物需要に基づく強気見通しを維持した。ただ、2025年末時点の予想は1オンス=3000ドルとし、従来予想の3080ドルからやや引き下げた。
ゴールドマンは、米国の金融制裁や米国債へのショックへの懸念に伴う中央銀行の需要で、金価格が9%押し上げられると予想。
さらに、米連邦準備理事会(FRB)の利下げにつれて、金現物を裏付けとした欧米の上場投資信託(ETF)の金保有によって価格は7%上昇すると見込んでいる。
ゴールドマンの強気見通しは、特に11月5日の米選挙を前に投機筋が安全な避難先として金に目を向ける可能性も織り込んでいる。
同社は選挙後の投機的ポジションの減少による潜在的な価格下落リスクを認めつつ、貿易摩擦リスクや金融リスクをヘッジするための金のロングポジションの意義を強調した。
金現物は29日に最高値を記録、年初来で34%以上急騰している。
ゴールドマンは25年の金の平均価格予想を2973ドルから2906ドルに引き下げた。