英、最低賃金を来年4月に6.7%引き上げ
10月29日、 リーブス英財務相は大半の成人の最低賃金を2025年4月に6.7%引き上げると発表した。ロンドンの市場で10月撮影(2024年 ロイター/Hannah McKay)
Andy Bruce
[29日 ロイター] - リーブス英財務相は29日、大半の成人の最低賃金を2025年4月に6.7%引き上げると発表した。最低時給は現行の11.44ポンドから12.21ポンド(15.88ドル)へ上昇し、低賃金労働者にとっては追い風となる。一方、そのような賃上げの実施が難しくなっている雇用主にとっては懸念材料となる。
最低賃金引き上げの直接的な影響を受けるのは、約300万人の労働者となる。7月に誕生した労働党のスターマー政権は、最低賃金について生活費をより考慮し、低所得者の収入を押し上げるべきだと主張している。
政権交代前の保守党政権下では、第三者の専門家らで構成するアドバイザーが25年に成人最低賃金が3.9%上昇する見通しを発表していた。
最低賃金は18―20歳が16.3%、16―17歳が18.0%それぞれ引き上げられ、低賃金の若年労働者の引き上げ幅が大きくなる。
リーブス氏は「この政府は、働く人々のための真の生活賃金が支給されることを約束した。数百万人もの労働者に対するこの賃上げは、約束の実現に向けた重要な一歩である」との声明を出した。
リーブス氏は今月30日に就任後初の予算案を発表する。その中では歳出と投資、税金の大幅な引き上げが盛り込まれると予想されている。