ニュース速報
ビジネス

米9月PPI、前年比1.8%上昇 7カ月ぶりの小幅な伸び 予想は上回る

2024年10月12日(土)01時21分

米労働省が11日発表した9月の卸売物価指数(PPI、最終需要向け財・サービス)は前月比(季節調整済み)変わらずだった。フィラデルフィアのマーケットで2022年撮影。(2024年 ロイター/Hannah Beier/File Photo)

[ワシントン 11日 ロイター] - 米労働省が11日発表した9月の卸売物価指数(PPI、最終需要向け財・サービス)は前年比1.8%上昇した。食品価格の上昇を背景に市場予想の1.6%上昇を上回ったものの、7カ月ぶりの小幅な伸びにとどまった。インフレ見通しは引き続き良好で、米連邦準備理事会(FRB)が11月も利下げを継続するという見方を支えた。

前月比(季節調整済み)は変わらず。市場予想は0.1%上昇だった。

8月は前年比が1.9%上昇、前月比が0.2%上昇だった。

キャピタル・エコノミクスの北米チーフエコノミスト、ポール・アシュワース氏は「来月は0.25%ポイントのより緩やかな利下げを予想する。基調的な物価上昇率は引き続き来年初めまでに目標に向け鈍化すると引き続き想定しており、その見通しへのリスクはもはや下方に傾いていない」と述べた。

モノの価格は0.2%下落。8月は横ばいだった。

食品が1.0%上昇したものの、エネルギーが2.7%下落した。ガソリンも5.6%下落した。

サービスの価格は0.2%上昇した。8月は0.4%上昇していた。

預金サービスが3.0%上昇し、サービス価格全体を押し上げた。航空運賃も1.5%上昇し、8月の1.0%下落からプラスに転じた。ポートフォリオ管理費は0.3%上昇、ホテルなどの宿泊料金は1.3%上昇、外来診療費は0.1%上昇、入院費は0.3%上昇した。

食品とエネルギーを除くコア指数は前月比0.2%上昇、前年比2.8%上昇だった。

食品とエネルギー、貿易サービス部門を除いた狭義のコア指数は前月比0.1%上昇、前年比3.2%上昇した。8月はそれぞれ0.2%上昇、3.3%上昇だった。

PPIと消費者物価指数(CPI)とのデータからエコノミストが推定する9月のコア個人消費支出(PCE)価格指数は0.2%上昇。0.3%に切り上がるリスクがあるとした。8月は0.1%上昇だった。ただ、コアPCEの6カ月間の年率換算上昇率は8月の2.4%から2.2%に鈍化する見通しで、インフレが低下傾向にあることを示唆している。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

日鉄、ホワイトハウスが「不当な影響力」と米当局に書

ワールド

米議会、3月半ばまでのつなぎ予算案を可決 政府閉鎖

ワールド

焦点:「金のDNA」を解読、ブラジル当局が新技術で

ワールド

重複記事を削除します
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:アサド政権崩壊
特集:アサド政権崩壊
2024年12月24日号(12/17発売)

アサドの独裁国家があっけなく瓦解。新体制のシリアを世界は楽観視できるのか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が明らかにした現実
  • 2
    おやつをやめずに食生活を改善できる?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 3
    【駐日ジョージア大使・特別寄稿】ジョージアでは今、何が起きているのか?...伝えておきたい2つのこと
  • 4
    ロシア軍は戦死した北朝鮮兵の「顔を焼いている」──…
  • 5
    ロシア西部「弾薬庫」への攻撃で起きたのは、戦争が…
  • 6
    【クイズ】世界で1番「汚い観光地」はどこ?
  • 7
    村上春樹、「ぼく」の自分探しの旅は終着点に到達し…
  • 8
    国民を本当に救えるのは「補助金」でも「減税」でも…
  • 9
    映画界に「究極のシナモンロール男」現る...お疲れモ…
  • 10
    クッキーモンスター、アウディで高速道路を疾走...ス…
  • 1
    ロシア軍は戦死した北朝鮮兵の「顔を焼いている」──ゼレンスキー
  • 2
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が明らかにした現実
  • 3
    コーヒーを飲むと腸内細菌が育つ...なにを飲み食いするかで「健康改善できる可能性」の研究
  • 4
    村上春樹、「ぼく」の自分探しの旅は終着点に到達し…
  • 5
    おやつをやめずに食生活を改善できる?...和田秀樹医…
  • 6
    女性クリエイター「1日に100人と寝る」チャレンジが…
  • 7
    ウクライナ「ATACMS」攻撃を受けたロシア国内の航空…
  • 8
    電池交換も充電も不要に? ダイヤモンドが拓く「数千…
  • 9
    ミサイル落下、大爆発の衝撃シーン...ロシアの自走式…
  • 10
    「どんなゲームよりも熾烈」...ロシアの火炎放射器「…
  • 1
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 2
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 3
    ロシア兵「そそくさとシリア脱出」...ロシアのプレゼンス維持はもはや困難か?
  • 4
    半年で約486万人の旅人「遊女の数は1000人」にも達し…
  • 5
    ロシア軍は戦死した北朝鮮兵の「顔を焼いている」──…
  • 6
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が…
  • 7
    「炭水化物の制限」は健康に問題ないですか?...和田…
  • 8
    ミサイル落下、大爆発の衝撃シーン...ロシアの自走式…
  • 9
    コーヒーを飲むと腸内細菌が育つ...なにを飲み食いす…
  • 10
    2年半の捕虜生活を終えたウクライナ兵を待っていた、…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中