ニュース速報
ビジネス

ハリケーン「ミルトン」、保険損害1000億ドルか 再保険料引き上げも

2024年10月10日(木)00時57分

RBCキャピタルのアナリストは、メキシコ湾で発生した大型ハリケーン「ミルトン」について、保険損害額が600億ドルとなり、契約更新で再保険料が大幅に引き上げられる可能性があると指摘した。ミルトンが接近したキューバで8日撮影。(2024年 ロイター/Norlys Perez/File Photo)

[ロンドン 9日 ロイター] - 9日遅くにも米フロリダ州に上陸する見通しの大型ハリケーン「ミルトン」による世界の保険損害額が1000億ドル程度に達し、2025年の契約更新で再保険料が大幅に引き上げられる可能性が見込まれている。

モーニングスターDBRSのアナリストは、壊滅的な被害をもたらす恐れのあるミルトンがフロリダ州西岸タンパの人口密集地域に直接上陸した場合、保険損害は600億─1000億ドルに上ると試算とした。

1000億ドルに達すれば、ハリケーンによる保険損害として最大となった2005年のハリケーン「カトリーナ」と同水準となる。ただ、アナリストは「相当な額だが壊滅的ではない」という見方を示した。

RBCキャピタルのアナリストによると、保険損害額が600億ドルとなれば、2022年にフロリダ州を襲ったハリケーン「イアン」とほぼ同水準になる。保険業界にとっては「十分に対応可能」という。

スイス再保険研究所によると、ハリケーンでは、イアンが05年のカトリーナに次いで過去2番目に保険損害額が多かった。

世界的な再保険会社であるスイス再保険、ミュンヘン再保などの株価は今週下落しているが、RBCは「契約更新で再保険料が引き上げられるとの見方で株価が回復するのは時間の問題だ」と指摘した。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

日鉄、ホワイトハウスが「不当な影響力」と米当局に書

ワールド

米議会、3月半ばまでのつなぎ予算案を可決 政府閉鎖

ワールド

焦点:「金のDNA」を解読、ブラジル当局が新技術で

ワールド

重複記事を削除します
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:アサド政権崩壊
特集:アサド政権崩壊
2024年12月24日号(12/17発売)

アサドの独裁国家があっけなく瓦解。新体制のシリアを世界は楽観視できるのか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が明らかにした現実
  • 2
    おやつをやめずに食生活を改善できる?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 3
    【駐日ジョージア大使・特別寄稿】ジョージアでは今、何が起きているのか?...伝えておきたい2つのこと
  • 4
    ロシア西部「弾薬庫」への攻撃で起きたのは、戦争が…
  • 5
    映画界に「究極のシナモンロール男」現る...お疲れモ…
  • 6
    【クイズ】世界で1番「汚い観光地」はどこ?
  • 7
    ロシア軍は戦死した北朝鮮兵の「顔を焼いている」──…
  • 8
    村上春樹、「ぼく」の自分探しの旅は終着点に到達し…
  • 9
    ミサイル落下、大爆発の衝撃シーン...ロシアの自走式…
  • 10
    「たったの10分間でもいい」ランニングをムリなく継続…
  • 1
    ロシア軍は戦死した北朝鮮兵の「顔を焼いている」──ゼレンスキー
  • 2
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が明らかにした現実
  • 3
    村上春樹、「ぼく」の自分探しの旅は終着点に到達した...ここまで来るのに40年以上の歳月を要した
  • 4
    おやつをやめずに食生活を改善できる?...和田秀樹医…
  • 5
    女性クリエイター「1日に100人と寝る」チャレンジが…
  • 6
    コーヒーを飲むと腸内細菌が育つ...なにを飲み食いす…
  • 7
    ウクライナ「ATACMS」攻撃を受けたロシア国内の航空…
  • 8
    【クイズ】アメリカにとって最大の貿易相手はどこの…
  • 9
    「どんなゲームよりも熾烈」...ロシアの火炎放射器「…
  • 10
    ミサイル落下、大爆発の衝撃シーン...ロシアの自走式…
  • 1
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 2
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 3
    ロシア兵「そそくさとシリア脱出」...ロシアのプレゼンス維持はもはや困難か?
  • 4
    半年で約486万人の旅人「遊女の数は1000人」にも達し…
  • 5
    ロシア軍は戦死した北朝鮮兵の「顔を焼いている」──…
  • 6
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が…
  • 7
    「炭水化物の制限」は健康に問題ないですか?...和田…
  • 8
    ミサイル落下、大爆発の衝撃シーン...ロシアの自走式…
  • 9
    コーヒーを飲むと腸内細菌が育つ...なにを飲み食いす…
  • 10
    2年半の捕虜生活を終えたウクライナ兵を待っていた、…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中