ドイツ輸出、8月は予想外の増加 米英向けが好調
10月9日、ドイツ連邦統計庁が発表した8月の貿易統計によると、輸出は米国向けが好調で前月比1.3%増加した。写真は、ドイツ・ハンブルグ港のターミナルのコンテナ。2019年11月撮影(2024年 ロイター/Fabian Bimmer)
[ベルリン 9日 ロイター] - ドイツの8月の輸出は米国や英国向けが好調で市場の減少予想に反して増加した。
連邦統計庁が9日発表した8月の貿易統計によると、輸出は前月比1.3%増加。ロイター調査では1.0%減少と予想されていた。
対米輸出は5.5%増加。英国向けは5.7%増加した。
欧州連合(EU)向けは0.8%増、第三国向けは1.9%増加した。
ドイツ商工会議所(DIHK)の対外貿易部門責任者のボルカー・トライヤー氏は、輸出が2カ月連続で小幅ながら増加したことはかすかな望みをもたらすが懸念が払拭されたわけではないと述べた。ドイツ経済はなおエネルギーや税金の負担や官僚制度に圧迫されていると指摘し、ビジネス環境の整備へ抜本的な改善が急務だと述べた。
貿易収支は225億ユーロ(246億9000万ドル)の黒字。黒字幅は7月の169億ユーロから拡大した。輸入が3.4%減少したことが主因。
パンテオン・マクロエコノミクスのユーロ圏チーフエコノミスト、クラウス・ビステセン氏は、インフレ調整後の第3・四半期の財貿易黒字は7月が落ち込んだせいで縮小する見込みだと述べた。