イタリア、24年の成長率目標1%達成はより困難に=中銀と議会予算局
10月7日、イタリア銀行(中央銀行)と議会予算局(UPB)は、イタリア統計局(ISTAT)による経済見通しの下方修正を受け、政府が掲げた2024年の国内総生産(GDP)成長率1%の目標達成はより困難になるとの見解を示した。写真は2022年6月、ローマの伊中銀前で撮影(2024年 ロイター/Guglielmo Mangiapane)
Giuseppe Fonte
[ローマ 7日 ロイター] - イタリア銀行(中央銀行)と議会予算局(UPB)は7日、イタリア統計局(ISTAT)による経済見通しの下方修正を受け、政府が掲げた2024年の国内総生産(GDP)成長率1%の目標達成はより困難になるとの見解を示した。
中銀幹部は議会での証言で、ISTATによる下方修正は「(政府による経済成長率の)今年の推計を0.2%ポイント分、機械的に下方修正する」ことを意味すると述べた。もしも他の条件が同じになれば、ユーロ圏で3番目の経済規模を持つイタリアの24年のGDP成長率は0.8%となる。
UPBのリリア・カバラリ局長は証言の中で、24年の経済成長率は政府目標を少なくとも0.2%ポイント下回るだろうと表明した。
ISTATは今月4日、24年第1・四半期と第2・四半期それぞれのGDPの前年同期比成長率を下方修正し、第2・四半期末時点でのいわゆる「獲得済み成長率」が0.4%となり、修正前の推計0.6%から低下したと発表していた。もしも第3・四半期と第4・四半期がゼロ成長だった場合、通年のGDP成長率は前年比0.4%となる。
イタリア財務省が9月に発表した複数年の予算案では25年の経済成長率を1.2%、26年を1.1%とそれぞれ予測していたが、イタリア中銀とUPBはともに予測が下振れするリスクがあると警告した。
中央銀行は債務残高の対GDP比率を着実に低下させることを優先すべきだと訴え、財政への慎重なアプローチを呼びかけた。
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