米損保株が軒並み急落、ハリケーン襲来続き保険金支払いに懸念
10月7日のニューヨーク株式市場で、損害保険株が軒並み急落した。ハリケーン「ミルトン」の勢力が「カテゴリー4」まで強まり、米南部フロリダ州西岸に向かっていることで、今年の業界の保険金支払額がさらに膨らむとの懸念が背景だ。4日、ノースカロライナ州で撮影(2024年 ロイター/Eduardo Munoz)
Manya Saini
[7日 ロイター] - 7日のニューヨーク株式市場で、損害保険株が軒並み急落した。ハリケーン「ミルトン」の勢力が「カテゴリー4」まで強まり、米南部フロリダ州西岸に向かっていることで、今年の業界の保険金支払額がさらに膨らむとの懸念が背景だ。
近年はハリケーンを含めた大規模な自然災害が多発し、家屋の被害や企業活動の停止などが広がっているため、損保各社は保険金負担増大で収益が大きく打撃を受けている。
今年も8月にハリケーン「デビー」がフロリダ州に襲来したほか、9月には「フランシーヌ」が南部ルイジアナに上陸。直近では「へリーン」がフロリダ州を直撃した。
7日のS&P保険セレクト・インダストリー指数は3.1%安。フロリダ州での事業規模が大きいヘリテージ・インシュアランスが25%下落し、ユニバーサル・インシュアランスは18%安、HCIグループは17%下げた。
大手ではトラベラーズが4%下落、オールステートが5%安、アシュアラントが4.4%下げた。
米国の今年のハリケーンシーズンは11月末までの見通し。今年は、大西洋の熱帯地域の海面温度が異例の高さとなっている上に、ラニーニャ現象が加わってハリケーンの発生数は平年より多くなると予想されている。
ブローカーのギャラガー・リは7月のリポートで「保険業界は下半期(の事業環境)が厳しくなる可能性に備えるべきだ」と警告していた。
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