ニュース速報
ビジネス

中国投資ヘッジファンド、驚異的利益も 大型景気刺激の発動で

2024年10月07日(月)11時27分

 10月7日、中国当局が9月下旬、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)後では最大となる景気刺激策を発動し株価急伸をもたらしたことから、中国投資に軸足を置くヘッジファンドの一角が驚異的な利益を享受している。写真は株価ボードをみる投資家。中国の上海で2016年3月撮影(2024 ロイター/Aly Song)

Summer Zhen

[香港 4日 ロイター] - 中国当局が9月下旬、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)後では最大となる景気刺激策を発動し株価急伸をもたらしたことから、中国投資に軸足を置くヘッジファンドの一角が驚異的な利益を享受している。

MSCI中国株指数は9月に24%上昇し、月間上げ幅は2022年11月以来、約1年10カ月ぶりの大きさとなった。優良株採用のCS1300指数は9月23─27日の5営業日間の上昇率が25%という記録的なペースとなり、この影響でアジア株式のヘッジファンドは年初以来のリターンが12%と、世界トップに躍り出た。

中国投資に軸足を置く7億7000万ドルのトライアータ・キャピタル(香港)はデータセンターやインターネット大手、電子商取引(EC)、旅行会社に資金を振り向けてきた長期投資が実を結んだ。9月のリターンは44%に膨らみ、年初から9月までの間で見ると56%に達した。

ユンチー・キャピタルのチャイナ・ファンドの9月のリターンは手数料控除前で26%を記録した。同ファンドによると、米国市場に上場している中国のネットやフィンテック関連銘柄、特に陸金所(ルーファックス・ホールディングス)や奇富科技(チーフー・テクノロジー)など下落していた銘柄への投資が奏功した。また、自社株買いや配当を増やす企業にも投資を行った。

ゴールドマン・サックスの推定では、中国の個別銘柄を選択して組成したヘッジファンドのリターンが9月23日から27日にかけて6%に達し、過去最高の週間実績だった。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

独クリスマス市襲撃、容疑者に反イスラム言動 難民対

ワールド

シリア暫定政府、国防相に元反体制派司令官を任命 外

ワールド

アングル:肥満症治療薬、他の疾患治療の契機に 米で

ビジネス

日鉄、ホワイトハウスが「不当な影響力」と米当局に書
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:アサド政権崩壊
特集:アサド政権崩壊
2024年12月24日号(12/17発売)

アサドの独裁国家があっけなく瓦解。新体制のシリアを世界は楽観視できるのか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が明らかにした現実
  • 2
    おやつをやめずに食生活を改善できる?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 3
    【駐日ジョージア大使・特別寄稿】ジョージアでは今、何が起きているのか?...伝えておきたい2つのこと
  • 4
    ロシア西部「弾薬庫」への攻撃で起きたのは、戦争が…
  • 5
    「たったの10分間でもいい」ランニングをムリなく継続…
  • 6
    映画界に「究極のシナモンロール男」現る...お疲れモ…
  • 7
    村上春樹、「ぼく」の自分探しの旅は終着点に到達し…
  • 8
    ロシア軍は戦死した北朝鮮兵の「顔を焼いている」──…
  • 9
    「私が主役!」と、他人を見下すような態度に批判殺…
  • 10
    【クイズ】世界で1番「汚い観光地」はどこ?
  • 1
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が明らかにした現実
  • 2
    ロシア軍は戦死した北朝鮮兵の「顔を焼いている」──ゼレンスキー
  • 3
    村上春樹、「ぼく」の自分探しの旅は終着点に到達した...ここまで来るのに40年以上の歳月を要した
  • 4
    おやつをやめずに食生活を改善できる?...和田秀樹医…
  • 5
    女性クリエイター「1日に100人と寝る」チャレンジが…
  • 6
    コーヒーを飲むと腸内細菌が育つ...なにを飲み食いす…
  • 7
    ウクライナ「ATACMS」攻撃を受けたロシア国内の航空…
  • 8
    【クイズ】アメリカにとって最大の貿易相手はどこの…
  • 9
    「どんなゲームよりも熾烈」...ロシアの火炎放射器「…
  • 10
    ミサイル落下、大爆発の衝撃シーン...ロシアの自走式…
  • 1
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 2
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 3
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が明らかにした現実
  • 4
    ロシア兵「そそくさとシリア脱出」...ロシアのプレゼ…
  • 5
    半年で約486万人の旅人「遊女の数は1000人」にも達し…
  • 6
    ロシア軍は戦死した北朝鮮兵の「顔を焼いている」──…
  • 7
    「炭水化物の制限」は健康に問題ないですか?...和田…
  • 8
    ミサイル落下、大爆発の衝撃シーン...ロシアの自走式…
  • 9
    コーヒーを飲むと腸内細菌が育つ...なにを飲み食いす…
  • 10
    2年半の捕虜生活を終えたウクライナ兵を待っていた、…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中