EUのエンジン車販売禁止計画、伊提案の見直し前倒しにドイツ反対
ドイツのレムケ環境相は10月2日、欧州連合(EU)が2035年以降、域内のエンジン車の新車販売を事実上禁止する計画を巡り、イタリアが提案した見直し時期の前倒しを支持しないと表明した。写真はVWの工場。2022年6月、ハノーファーで撮影(2024年 ロイター/Fabian Bimmer)
[ベルリン 2日 ロイター] - ドイツのレムケ環境相は2日、欧州連合(EU)が2035年以降、域内のエンジン車の新車販売を事実上禁止する計画を巡り、イタリアが提案した見直し時期の前倒しを支持しないと表明した。
「二酸化炭素(CO2)排出量基準を骨抜きにする可能性のある議論をドイツが受け入れることはない」とロイターにコメントした。
35年の期限に先立ち、25年には新車の走行1キロメートル当たりの平均排出量目標を116グラムから94グラムに引き下げる。目標を達成できなければ自動車メーカーには超過分1グラム当たり95ユーロの罰金が科せられる可能性がある。
EU欧州委員会は26年に予定する見直しで、ハイブリッド車の技術的進歩や35年の目標に適合するかを検証する方針。
イタリアのウルソ企業相は同国議会で、EUが見直しまで2年も待てば欧州の自動車部門は「全滅する」と強調。排出目標を巡る不透明感が投資を阻害していると指摘した。
欧州自動車工業会(ACEA)もCO2排出規制の見直しを前倒しするよう求めている。