ユーロ圏インフレ率、25年中に2%で安定へ=フィンランド中銀総裁
10月1日、 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのレーン・フィンランド中銀総裁は、ユーロ圏のインフレ率は2025年中に目標の2%で安定するとの見通しを示した。フランクフルトのECB本部前で6月撮影(2024年 ロイター/Wolfgang Rattay)
[ヘルシンキ 1日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのレーン・フィンランド中銀総裁は1日、ユーロ圏のインフレ率は2025年中に目標の2%で安定するとの見通しを示した。
レーン氏は講演で「金融政策の方向性は明確だ。利下げが始まり、金融政策のスタンスは制限的な度合いが減りつつある」と発言。ECB理事会は追加利下げのペースと規模について会合ごとに決定すると述べた。
フィンランド中銀は、ユーロ圏で予想されているソフトランディング(軟着陸)は、多数存在するマイナス成長のリスクが同時に顕在化した場合、景気後退(リセッション)に変わる可能性が残されていると警告。
レーン氏は、生産性向上の手段を模索する必要があると主張。ロシアのウクライナ侵攻に起因する欧州のエネルギーコスト上昇で、域内の鉱工業生産が圧迫されていると述べた。
同氏は「大規模な改革を実現できなければ、製造業の低迷が長期化し、ユーロ圏の競争力が脅かされる」と発言した。