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NY外為市場=ドル回復、過度な売りとの見方 FRB議長講演に注目

2024年08月23日(金)06時19分

ニューヨーク外為市場では、このところのドル安は過度なものだったとの認識が広がる中、ドルが対ユーロなどで上昇した。2023年3月撮影(2024年 ロイター/Dado Ruvic)

[ニューヨーク 22日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、このところのドル安は過度なものだったとの認識が広がる中、ドルが対ユーロなどで上昇した。市場ではパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が23日に行う講演が注目されている。

米経済が弱含んでいるとの懸念が高まる中、利下げ観測を背景に、ドルはこのところ下落基調にあった。ただ、米経済がどの程度弱いのか、また、それに応じてFRBが9月の会合で通常より幅が大きい0.50%ポイントの利下げに踏み切るかは、現時点でも判断が分かれている。

ジェフリーズ(ニューヨーク)の外為グローバル責任者、ブラッド・ベクテル氏は「ドルはこのところ大きな圧力にさらされていたため、現在は過度に売られた状態になりつつある」と指摘。欧州と英国でも利下げ観測が出ていることを踏まえると、ユーロや英ポンドに対するドルの下落は行き過ぎている可能性があるとし、FRB、欧州中央銀行(ECB)、イングランド銀行(英中央銀行)の金融緩和サイクルは似たようなものになるとの見方を示した。

CMEのフェドウオッチによると、FRBが来月の会合で決定すると予想される利下げの幅が0.25%ポイントになる確率は75%、0.50%ポイントになる確率は25%。

FRBの9月の利下げ幅のほか、その後の金融政策の行方を巡る手がかりを得ようと、市場ではパウエルFRB議長が23日に経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」で行う講演が注目されている。

ジャクソンホール会議に関連してこの日はFRB当局者の発言が相次ぎ、フィラデルフィア地区連銀のハーカー総裁が、経済指標が予想通りなら9月の利下げを支持するとの見解を表明するなどした。

終盤の取引でドル指数は0.38%高の101.50。

ユーロ/ドルは0.36%安の1.111ドル。

英ポンド/ドルは0.02%高の1.3093ドル。

ドル/円は0.65%高の146.2円。

暗号資産(仮想通貨)のビットコインは1.43%安の6万0370ドル。

ドル/円 NY午後4時 146.29/146.30

始値 145.77

高値 146.52

安値 145.75

ユーロ/ドル NY午後4時 1.1108/1.1109

始値 1.1145

高値 1.1145

安値 1.1099

ロイター
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