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NY外為市場=円、対ドルで2カ月超ぶり高値 日銀会合控えショート解消

2024年07月25日(木)06時20分

終盤のニューヨーク外為市場では、円が対ドルで2カ月超ぶりの高値を記録した。2022年7月撮影(2024年 ロイター/Dado Ruvic)

[ニューヨーク/ロンドン/シンガポール 24日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、円が対ドルで2カ月超ぶりの高値を記録した。来週の日銀金融政策決定会合でのタカ派姿勢を警戒し、円キャリートレードの巻き戻しが出ているという。

円は対ユーロでも利回り格差が縮小するとの見方を背景に5月以来の高値を付けた。

ドル指数は0.12%安の104.35。ただ7月の米総合購買担当者景気指数(PMI)速報値が2年3カ月ぶりの高水準となったことを受け、下げ幅を縮小した。

マネックスUSA(ワシントン)のトレーディング担当アソシエイトディレクター、ヘレン・ギブン氏は、今週の中国人民銀行(中央銀行)による予想外の利下げが世界経済の成長に対する懸念のきっかけになったとし、「その懸念が週内続くのか、米国は異なるのかを見極める」と指摘。きょう発表された米PMIは「比較的良好だったが、驚くほどではなかった」とした。

今週は25日に米第2・四半期国内総生産(GDP)速報値、26日に個人消費支出(PCE)価格指数が発表される。

来週30─31日には日銀が金融政策決定会合を開くほか、米国では同じ日程で連邦公開市場委員会(FOMC)が予定されている。

ドル/円はこの日、1.07%安の153.92円と5月6日以来の安値を付けた。ユーロ/円も1.16%安の166.915円と5月8日以来の安値を付けた。

ナットウエスト・マーケッツの外為ストラテジスト、ブライアン・デインジャーフィールド氏は「たとえ日銀が現時点の市場予想ほどタカ派的でない内容を示したとしても、円安が発生した場合に当局が介入して円安を阻止するリスクは依然としてある」と言及。「もちろん連邦準備理事会(FRB)が利下げ開始に近づいているようにみえるという現実もある」とした。

ユーロ/ドルは0.11%安の1.0839ドル。ポンド/ドルは変わらずの1.2905ドル。

コモディティー関連通貨は数週間ぶりの安値に下落。原油や鉄鉱石、銅などの下げを受け、豪ドル/米ドルは一時0.5%安となった。終盤は0.6584米ドルと6月上旬の安値付近。

カナダドルは対米ドルで1.3808米ドルまで下げた。

ニュージーランド(NZ)ドル/米ドルは0.5927米ドルまで下落し、5月上旬以来の水準で推移した。

ニュージーランド銀行(BNZ)のシニアマーケッツストラテジスト、ジェイソン・ウォン氏は「中国やアジアで全体的に需要が弱まっており、NZドルと豪ドルは下落している」と述べた。

暗号資産(仮想通貨)では、ビットコインが0.69%高の6万6290ドル。一方、イーサは2.38%安の3399.80ドル。

ドル/円 NY終値 153.87/153.90

始値 154.55

高値 154.57

安値 153.12

ユーロ/ドル NY終値 1.0839/1.0840

始値 1.0841

高値 1.0866

安値 1.0837

ロイター
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