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1-3月期実質GDP、前期比年率2.9%減に下方改定 建設統計修正で

2024年07月01日(月)10時06分

 内閣府は7月1日、建設総合統計の大幅修正により2023年7─9月期以降の国内総生産(GDP)成長率を下方修正した。都内で2021年8月撮影(2024年 ロイター/Marko Djurica)

Yoshifumi Takemoto

[東京 1日 ロイター] - 内閣府は1日、建設総合統計の大幅修正により2023年7─9月期以降の国内総生産(GDP)成長率を下方修正した。24年1-3月期の成長率は実質年率換算で2次速報のマイナス1.8%からマイナス2.9%に、前期比ではマイナス0.5%から同0.7%に引き下げた。公共投資が前期比3.0%増から同1.9%減に落ち込んだのが響いた。

<民間住宅、23年度成長率も下方修正>

建設総合統計は民間住宅のリフォーム出来高推計に活用されているため、民間住宅も2次速報の前期比2.5%減から同2.9%減に引き下げた。この結果、1-3月の内需寄与度は従来のマイナス0.1%から同0.4%に低下した。

建設総合統計の修正により公共投資の前期比は昨年10-12月は従来の0.2%減から2.4%減に、7-9月は0.3%減から2.1%減に引き下げた。

 これに伴い実質年率換算成長率は10-12月がプラス0.4%からプラス0.1%に、7-9月がマイナス3.7%からマイナス4.0%に下方修正された。

2023年度の実質成長率も従来のプラス1.2%から同1.0%に下方修正した。

内閣府によると2次速報公表後の改定値発表は20年1ー3月期以来。通常、GDP算出に利用する個別統計の過去分の修正は翌四半期のGDP以降に反映するが、建設総合統計の修正幅が大きく、4-6月期GDPが公表される8月までの期間が長いことから今回は異例の改定公表となった。

1-3月期2次速報を公表した6月10日以降、各種経済統計が公表されているが、今回の改定は建設総合統計の修正のみを反映している。

農林中金総合研究所の南武志・理事研究員は「四半期ベースで右肩下がりのマイナス基調が鮮明となり、現状が政府の主張する緩やかな景気回復なのか疑問」と指摘。日本経済の課題が「節約志向による弱い個人消費であるのは変わらない」とみている。

ロイター
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