米サステナブルファンド、1─3月は過去最大の資金流出 欧州と明暗
4月25日、調査会社モーニングスターが発表した第1・四半期のサステナブル(持続可能性)ファンド動向によると、米国のファンドから過去最大となる差し引き88億ドルの資金が流出し、資金が流入した欧州ファンドと明暗が分かれた。写真は米ドル紙幣。ボスニア・ヘルツェゴビナのゼニツァで2022年7月撮影(2024 ロイター/Dado Ruvic)
Ross Kerber
[25日 ロイター] - 調査会社モーニングスターが25日発表した第1・四半期のサステナブル(持続可能性)ファンド動向によると、米国のファンドから過去最大となる差し引き88億ドルの資金が流出し、資金が流入した欧州ファンドと明暗が分かれた。
モーニングスターは資金流出の背景として、2023年のリターンがまずまずだったことや高金利に加え、環境に配慮しているように見せかける「グリーンウォッシング」への懸念や、「環境、社会、ガバナンス(ESG)」投資が政治的争点になっているなど、さまざまな要因が重なった結果だと分析している。
欧州のサステナブルファンドへの純資金流入は109億ドルで、前期比の2倍以上に増えた。欧州は、世界のサステナブルファンド約3兆ドルの84%を占める。
欧州では消費者と政治家の双方が、環境に配慮した製品や、気候変動を抑制するための規制を支持している。一方で米国は、エネルギー生産州出身の議員を中心に共和党政治家がESG投資への批判を強めている。