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英財政赤字、2月は市場予想上回る84億ポンド 給付金とインフレで

2024年03月21日(木)18時01分

英国立統計局が21日発表した2月の公的部門純借入額(財政赤字)は国有銀行を除いたベースで84億ポンドと、市場予想の約59億5000万ポンドを上回る赤字になった。写真はロンドンで2023年10月撮影(2024年 ロイター/Susannah Ireland)

Andy Bruce

[ロンドン 21日 ロイター] - 英国立統計局(ONS)が21日発表した2月の公的部門純借入額(財政赤字)は国有銀行を除いたベースで84億ポンド(107億4000万ドル)と、市場予想の約59億5000万ポンドを上回る赤字になった。

生活費にかかる給付金と過去のインフレに伴う影響が出た。

前年同月の118億4000万ポンドからは縮小した。

ONSによると、既存制度に基づく家計向け給付金20億ポンドが政府支出を押し上げた。

2023/24年度(23年4月─24年3月)の財政赤字は予算責任局(OBR)予測に沿う内容となる見通し。

残り1カ月となった時点で今年度の累積赤字は1068億ポンドと、前年同期(22年4月─23年2月)を4.1%下回っている。

OBRは今月、今年度の財政赤字を1141億ポンドと予測した。

4月から始まる24/25年度の見通しはより厄介だ。

公認会計士の業界団体ICAEWの公共部門・税制担当ディレクター、アリソン・リング氏は「来年度の財政赤字を4分の1削減し、870億ポンドにするという政府目標は、インフレ率を上回る公的年金、給付金、最低賃金の上昇を考えると達成は難しいだろう」と述べた。

総選挙が近付くにつれ、国防、地方自治体、公共サービスへの追加予算捻出圧力も強まる一方となりそうだという。

ロイター
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