ブラザーがローランドDGにTOB、MBOに対抗
3月13日、ブラザー工業は、業務用プリンターメーカーのローランドディージー(DG)の完全子会社化に向け、株式公開買い付け(TOB)を実施すると発表した。写真はブラザー工業のロゴマーク。2022年2月、名古屋市内で撮影(2024年 時事通信)
Atsuko Aoyama
[東京 14日 ロイター] - ブラザー工業は13日、業務用プリンターメーカーのローランドディージー(DG)の完全子会社化に向け、株式公開買い付け(TOB)を実施すると発表した。ブラザーのTOBはローランドDG取締役会の賛同を得ておらず、ローランドDGが目指すMBO(経営陣が参加する買収)に対抗する形となる。
MBOに向けたTOBの価格1株5035円に対し、ブラザーは1株5200円を提示。買い付け予定株数の下限は、議決権の過半数を確保できる株数で、全株式数の50.00%に設定している。MBOに向けたTOBが成立していないことなどを前提とし、5月中旬をめどに開始することを目指す。
ローランドDGは2月、投資ファンドのタイヨウ・パシフィック・パートナーズと組み、MBOを実施すると発表。ローランドDGはTOBに賛同意見を表明していた。ブラザーによると、MBO発表前からローランドDGにTOBを通じた完全子会社化を提案していた。
ローランドDGはブラザーの公開買い付けについて、事前の連絡を受けていないとし、今後の対応について関連情報を分析・検討した上であらためて意見を示すとしている。