米原油先物、期先物の価格差拡大 供給過剰感映す
6日の米WTI原油先物取引で期先物の期近物に対する上乗せ価格(プレミアム)が今年最大となった。写真は、2019年12月15日にトルコ西部・イズミット沖を航行中の原油タンカー。(2023年 ロイター/Yoruk Isik)
[ヒューストン 6日 ロイター] - 6日の米WTI原油先物取引で期先物の期近物に対する上乗せ価格(プレミアム)が今年最大となった。供給過剰の可能性や燃料需要減退への懸念を反映した動きとなっている。
米WTIの2024年7月渡しは1月渡しに対するプレミアムが約0.90ドルと、昨年12月12日以来の高水準となった。24年12月渡しは1月渡しに対して0.20ドルのプレミアムとなった。
リポウ・オイル・アソシエイツのアンドリュー・リポウ社長は堅調な米国内原油生産と低調な製油所稼働を理由に挙げて、投資家が現在、やや供給過剰だと感じていると述べた。
先週の米産油量は日量平均1310万バレルと、過去最高に近い水準を維持した。
ただ、リポウ氏によると、期先物のプレミアムは原油在庫の積み増しを促すほどは拡大していない。背景には金利高による原油貯蔵コストの増加がある。同氏は、米国が供給過剰分を輸出し続けると予想した。