ニュース速報

ビジネス

コマツ、今期営業利益予想を38%上方修正 中国・インドネシアの需要強い

2017年10月27日(金)18時00分

 10月27日、 コマツ<6301.T>は27日、2018年3月期の連結営業利益(米国会計基準)予想を前年比24.1%増の2160億円に引き上げた。写真はラスベガスで3月撮影(2017年 ロイター/David Becker)

[東京 27日 ロイター] - コマツ<6301.T>は27日、2018年3月期の連結営業利益(米国会計基準)予想を前年比24.1%増の2160億円に引き上げた。従来は同10.4%減の1560億円だったが、中国やインドネシアなどで建設機械や鉱山機械の売り上げが好調に推移。減益予想が一転、増益となる。従来予想に比べて38.5%の上方修正。

会社予想は、トムソン・ロイターが集計したアナリスト20人の予測平均値2151億円とほぼ同水準となっている。

18年3月期の連結売上高予想は従来の2兆1350億円から2兆3280億円に、純利益予想は従来の920億円から1590億円にそれぞれ引き上げた。年間配当金の見通しも従来の58円から72円に上方修正した。前期実績から14円の増配となる。

主要7建機の世界需要見通しは年間で前年比8─13%増加と、期初見通しの0─5%増から引き上げた。地域別では、日本、北米、欧州は想定より若干強含み。中国は共産党大会の後、引き締め政策などがとられて冷え込むとみていたが、足元の状況をみるとそこまで弱くならないと判断。年間で40─50%増加する見通しとした。

決算会見した藤塚主夫副社長は「中国につられて東南アジアもいい。先進国も含めて全世界的にいい状況に入ってきている」と述べた。神戸製鋼所<5406.T>が性能データを改ざんした製品を出荷していた問題については、神戸鋼から若干部品を調達しているものの、業績に大きな影響を与えることはないとの認識を示した。

17年4―9月期連結決算は、営業利益が前年同期比75.6%増の1126億円となった。純利益は同2.7倍の1017億円だった。

4―9月期の売上高は同45.6%増の1兆1589億円。建設機械・車両部門では、すべての地域で売上高が増加。特に中国、CIS、アジアでの伸び率が大きかった。4月に買収を完了した米国の鉱山機械大手ジョイ・グローバル社(新社名:コマツマイニング)を新規に連結した効果もあった。

建設機械業界では、25日に決算発表した日立建機<6305.T>も上方修正している。18年3月期の連結営業利益(IFRS)予想を従来の460億円から570億円に引き上げた。中国や北米、オセアニアなどで建設機械の需要が当初見込みを上回るという。

*内容を追加しました。

(杉山健太郎 :編集 石田仁志)

ロイター
Copyright (C) 2017 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

再送-トランプ氏、パレスチナ人「恒久居住地を検討」

ワールド

ルーマニア大統領、辞任表明 野党側の弾劾回避狙い

ビジネス

米消費者の短期インフレ期待は横ばい、NY連銀1月調

ワールド

ハマス、15日予定の人質解放を延期 イスラエルが停
MAGAZINE
特集:中国経済ピークアウト
特集:中国経済ピークアウト
2025年2月11日号(2/ 4発売)

AIやEVは輝き、バブル崩壊と需要減が影を落とす。中国「14億経済」の現在地と未来図を読む

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「だから嫌われる...」メーガンの新番組、公開前から大炎上の納得理由
  • 2
    極めて珍しい「黒いオオカミ」をカメラが捉える...ポーランドで発見
  • 3
    メーガン妃の最新インスタグラム動画がアメリカで大反発を買う...「イメージアップを図るため」
  • 4
    iPhoneで初めてポルノアプリが利用可能に...アップル…
  • 5
    研究者も驚いた「親のえこひいき」最新研究 兄弟姉…
  • 6
    36年ぶりの「絶頂シーン」...メグ・ライアンの「あえ…
  • 7
    Netflixが真面目に宣伝さえすれば...世界一の名作ド…
  • 8
    ウクライナ戦争終結めぐる「見返り要求」に、ゼレン…
  • 9
    イスラム×パンク──社会派コメディ『絶叫パンクス レ…
  • 10
    駆逐艦から高出力レーザー兵器「ヘリオス」発射...ド…
  • 1
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 2
    「体が1日中だるい...」原因は食事にあり? エネルギー不足を補う「ある食品」で賢い選択を
  • 3
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」を予防するだけじゃない!?「リンゴ酢」のすごい健康効果
  • 4
    教職不人気で加速する「教員の学力低下」の深刻度
  • 5
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 6
    戦場に響き渡る叫び声...「尋問映像」で話題の北朝鮮…
  • 7
    Netflixが真面目に宣伝さえすれば...世界一の名作ド…
  • 8
    研究者も驚いた「親のえこひいき」最新研究 兄弟姉…
  • 9
    メーガン妃の最新インスタグラム動画がアメリカで大…
  • 10
    「嫌な奴」イーロン・マスクがイギリスを救ったかも
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 5
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 6
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 7
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀…
  • 8
    失礼すぎる!「1人ディズニー」を楽しむ男性に、女性…
  • 9
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果…
  • 10
    戦場に「杖をつく兵士」を送り込むロシア軍...負傷兵…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中