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ForeignPolicy.com 外交エディター24時
オバマに民主主義を叩き込まれるアロヨ
フィリピンのグロリア・マカパガル・アロヨ大統領は7月30日、訪米してバラク・オバマ大統領と会談する。東南アジア諸国の首脳でオバマのホワイトハウスを訪れるのはアロヨが初めてだ。首脳会談では、金融危機と気候変動、テロ対策が議題にあがる。特にテロは、南部のミンダナオ島でイスラム反政府組織モロ・イスラム解放戦線(MILF)と戦闘状態にあるフィリピンにとって最優先事項であり、常にアメリカからの支援を要請してきた問題だ。
だがフィリピン・デーリー・インクワイラー紙によれば、オバマは「アロヨに民主主義を教え込む」つもりらしい。01年に大統領に就任してから、アロヨには汚職、拷問、贈収賄、詐欺など、多くの疑惑が付きまとっている。また大統領の任期が来年6月に切れた後も権力を維持するために憲法改正で議院内閣制を導入しようとして、強い反発の声が上がっている。
フィリピンの世論調査機関ソシアル・ウェザー・ステーションの調べでは、国民の70%が憲法改正に反対している。アロヨの最近の支持率は31%で、ジョージ・W・ブッシュ米前大統領がましに見えるほどだ。
マニラでは27日、またも反アロヨのデモが行われ、約1万人が参加した。フィリピンといえば、これまでも2度、現職の大統領を追い出した「ピープルパワー改革」の歴史がある。アロヨ(そしてオバマ)も気をつけたほうがよさそうだ。
──アディティ・ナンジア
[米国東部時間2009年07月30日(木)14時09分更新]
Reprinted with permission from "FP Passport", 24/7/2009. © 2009 by Washingtonpost.Newsweek Interactive, LLC.
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