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コロナワクチンと同じmRNA技術を用いたインフルエンザワクチンが開発される
ここまでに挙げた「従来型」と呼ばれるワクチンは、ウイルスのタンパク質の一部を人体に投与すると、それに反応して免疫ができる仕組みを使っています。
一方、新型コロナワクチンで一躍有名になったmRNAワクチンとウイルスベクターワクチンは、ウイルスの遺伝情報の一部を注射します。人体で、この遺伝情報をもとにウイルスのタンパク質の一部が作られ、それに対する抗体ができることで、ウイルスに対する免疫ができます。ファイザー社製やモデルナ社製がmRNAワクチン、22年9月末日で接種終了となったアストラゼネカ社製がウイルスベクターワクチンです。
日本におけるインフルエンザワクチンの歴史は、1919年に遡ります。世界で5000万人以上が死亡したとされるスペインかぜは、18年から20年にかけて大流行しました。多くの研究者が原因菌を探し、当時、「インフルエンザ菌」と考えられたものはパイフェル氏菌でした。そこでパイフェル氏菌に対するワクチンが開発され、19年から20年にかけて20万人以上に接種され、死亡率を大きく下げました。
インフルエンザウイルスではなくパイフェル氏菌に対するワクチンで、なぜ効果があったのか不思議ですが、インフルエンザの重症化には別の細菌の二次感染によるものが少なくないためだからと考えられます。
33年に英国のスミス、アンドリュウス、レイドロウによってインフルエンザウイルスが初めて分離されると、まず生ワクチンが開発され、続いて51年には日本初の不活化ワクチンが販売されました。以来、遠心機や精製技術の発展により、ほとんどの夾雑物(きょうざつぶつ、余計な異物。培養に使う鶏卵由来の物質など)を取り除けるようになって、安全性の高いワクチンが出回るようになりました。現在は、日本では未承認ですが、海外では経鼻噴霧タイプの生ワクチンも一般的で、予防効果が高いとされています。
開発スピードが最大の長所
今回のペンシルベニア大の研究グループは、なぜインフルエンザでmRNAワクチンを開発したのでしょうか。
新型コロナワクチンでは、接種データや副反応の蓄積がないこと、ウイルスの遺伝情報を自分の体内に入れることに抵抗を感じることなどを理由に、歓迎しない人が一定数現れていることも記憶に新しいでしょう。20種のウイルスに対応していますが、不活化ワクチンの肺炎球菌ワクチンには23価のものもあるので、mRNAワクチンでないと多種類に対応できないということではありません。
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