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コロナワクチンと同じmRNA技術を用いたインフルエンザワクチンが開発される
mRNAワクチンのメリットは、感染性がない、細胞成分などの異物の混入がない、アジュバント(不活化ワクチンで効果を高めるために使う添加物)が必要ないことなども挙げられますが、何よりも、ウイルスの遺伝情報が分かれば数週間でワクチンを開発できるスピードが最大の長所です。従来型のワクチンでは、開発には数年から10数年の期間が必要です。とりわけ、インフルエンザウイルスのように変異しやすいウイルスでは、変異しても遺伝情報さえ取得すれば、速やかに新しいワクチンを開発できることは大きな利点です。
今回の研究では、マウスの実験で、季節性インフルエンザだけでなく、変異が大きく、これまでに人が免疫を獲得していないために感染すると重症化しやすい「新型インフルエンザ」にも予防効果があることが示唆されました。
さらに4カ月後にもマウス体内に抗体が存在していること、フェレットにもマウスと同様の効果があることが確認されました。異なる動物種に対しても効果が現れていることから、今後はヒトに対しても効果を発揮するかどうかを調べるそうです。
インフルエンザでmRNAワクチンが一般的になる日は近いかもしれません。けれど、あくまで利用者がメリット、デメリットを吟味して、ワクチンを接種するか否か、接種するならばmRNAワクチン、不活化ワクチン、生ワクチンなどを自分の意志で選べるように、選択の幅と情報公開が広がることが重要でしょう。新型コロナでの経験が活かされることを願って止みません。
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