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「食の安全保障」を脅かす「ゲリラ干ばつ」が1.5倍増・最新研究

2023年6月9日(金)10時35分
ニューズウィーク日本版編集部
干ばつ

PIYASET/ISTOCK

<大雨、大洪水は世界的なニュースになるが、温暖化の影響でじわじわと進行する「ゲリラ干ばつ」も急増中。農業に甚大なダメージ、そして食糧問題に...>

干ばつは通常、降水量の少ない時期が長期間続き、じわじわと進行するもの。だが近年は気候変動の影響で、前触れなしで発生する「ゲリラ干ばつ」が世界的に急増している。

引き金となるのは極端な高温や強風、太陽放射の変化による土壌からの水分の過剰蒸発など。農業に甚大なダメージを与え、食の安全保障が脅かされる事態が懸念される。

ネイチャー系学術誌に5月下旬に発表された論文によれば、気候変動の影響が最も深刻なシナリオの場合、2015年に年間32%だった北米でのゲリラ干ばつ発生リスクが、2100年には49%に増加。

ヨーロッパでは32%が53%に、アジアでは28%が38%になると予測されている。

49%

2100年に北米でゲリラ干ばつが発生する確率

53%

2100年にヨーロッパでゲリラ干ばつが発生する確率

38%

2100年にアジアでゲリラ干ばつが発生する確率

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