最新記事

インフルエンサー

BTSのジミンに憧れ整形手術18回、英国人は念願の韓国人になれたのか?

‘Transracial’ Is a Thing

2021年7月15日(木)20時53分
ライアン・スミス
BTSのジミン

憧れの人、BTSのジミン MYDAILY/AFLO

<イギリス出身のインフルエンサーが、人種を超える「トランスレイシャル」を目指す。批判も声も多いが......>

自分は今や韓国人であり、人種を超えた「トランスレイシャル」になった──イギリス出身のインフルエンサーであるオリ・ロンドンは6月末、整形手術を終えた病院のベッドからYouTubeやツイッターでこう宣言した。(オリ・ロンドンの現在の姿は記事3ページ目)

男でも女でもない「ノンバイナリー」だというロンドンの憧れの人は、BTS(防弾少年団)のジミン。彼のようになりたいと願い2013年以降、整形手術を重ねてきた。フェースリフトやこめかみのリフト、まぶたの手術をし、歯もいじったという。ジミンが好き過ぎるロンドンは自身の韓国名は「ジミン」だと言い、昨年1月には米ラスベガスで彼の等身大パネルと「結婚式」を挙げたことでも話題になった。

今回の手術はロンドンにとって、なんと18回目。目尻の上がった「韓国風の目」になり、「ようやく自分が韓国人だと思える。この外見だったら、韓国の人たちは今まで以上に私を受け入れてくれるだろう」と語った。「ジミンにも、私のことを誇りに思ってほしい。ジミンは私の究極のアイドルだから」

人生で初めて自分が美しいと感じている、韓国は私の文化であり母国だと話すロンドンは最高に幸せそうだ。だが、YouTubeのコメント欄などには「人種を変えるなんてできない」「これは行き過ぎ」といった批判が多く寄せられている。

トランスセクシャルがあるなら

それでもロンドンは「トランスジェンダーがあり得るなら、トランスレイシャルもあり得る。自分の人生を最大限生き、なりたい人になり、愛を広めよう」と意に介さない。

ロンドンを支持する著名人もちらほらいる。米保守派コメンテーターのベン・シャピロがその1人。間違った体で生まれたという意味で、トランスセクシャル(性転換者)とトランスレイシャルは同じというロンドンの主張に、シャピロは「反対するのは偏狭な人だけだ」とツイートした。

強力な味方が、トランスレイシャルの先例といえるレイチェル・ドレザル。白人女性なのに黒人と長年偽ってきたことが15年に発覚し、全米黒人地位向上協会の支部長を辞任した人物だ。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ビジネス

米関税引き上げ、中国が強い不満表明 「断固とした措

ビジネス

アリババ、1─3月期は売上高が予想上回る 利益は大

ビジネス

米USTR、対中関税引き上げ勧告 「不公正」慣行に

ワールド

バイデン大統領、対中関税を大幅引き上げ EVや半導
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:インドのヒント
特集:インドのヒント
2024年5月21日号(5/14発売)

矛盾だらけの人口超大国インド。読み解くカギはモディ首相の言葉にあり

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する悲劇の動画...ロシア軍内で高まる「ショットガン寄越せ」の声

  • 2

    原因は「若者の困窮」ではない? 急速に進む韓国少子化の本当の理由【アニメで解説】

  • 3

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などできない理由

  • 4

    北米で素数ゼミが1803年以来の同時大発生、騒音もダ…

  • 5

    年金だけに頼ると貧困ライン未満の生活に...進む少子…

  • 6

    「ゼレンスキー暗殺計画」はプーチンへの「贈り物」…

  • 7

    アメリカからの武器援助を勘定に入れていない?プー…

  • 8

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 9

    「人の臓器を揚げて食らう」人肉食受刑者らによる最…

  • 10

    ブラッドレー歩兵戦闘車、ロシアT80戦車を撃ち抜く「…

  • 1

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などできない理由

  • 2

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する悲劇の動画...ロシア軍内で高まる「ショットガン寄越せ」の声

  • 3

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地ジャンプスーツ」が話題に

  • 4

    大阪万博でも「同じ過ち」が繰り返された...「太平洋…

  • 5

    原因は「若者の困窮」ではない? 急速に進む韓国少…

  • 6

    「恋人に会いたい」歌姫テイラー・スウィフト...不必…

  • 7

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 8

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 9

    日本の10代は「スマホだけ」しか使いこなせない

  • 10

    ウクライナ防空の切り札「機関銃ドローン」、米追加…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 3

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 4

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 5

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 6

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 7

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 8

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 9

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 10

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中