最新記事

ビジネス

会社で評価される「数字に強い」という能力の、意外に低いハードル

2021年10月8日(金)17時49分
flier編集部
深沢真太郎

深沢真太郎氏 Shintaro Fukasawa

<ビジネスの現場で求められる「数字に強い」という能力は、具体的にどういうもので、どうすれば身につけられるのか>

※この記事は、本の要約サービス「flier(フライヤー)」からの転載です。

数学的能力は一般的に、ビジネスパーソンに必須の能力とされています。実際、「どうも数字が苦手で」「数字を使って、きちんと報告してください」......こういった言葉を耳にする機会は多いのではないでしょうか。

そこで今回は、ビジネス数学教育家として活躍し、『そもそも「論理的に考える」ってどうすればできるの?』(三笠書房)などのベストセラーを上梓してきた深沢真太郎さんに、「数字に強い人になる方法」についてうかがいました。聞き手は、株式会社フライヤーの執行役員を務める井手琢人です。

数字を使って話せば、あなたの努力がもっと伝わる

井手琢人(以下、井手): 深沢さんは「ビジネス数学教育家」という肩書きで活動されていますよね。「ビジネス数学」とはどのようなものでしょうか。

深沢真太郎さん(以下、深沢): 一言で言うと、数学的なビジネスパーソンを育てる教育のことです。数学というと、データサイエンスやAIなどを連想する方も多いのですが、それよりもっと手前、働く人に必要な「数学的能力」を身につけるための教育ですね。数学的能力とは、数字で考え、話せる能力のことをさしています。

井手: 「最近のビジネスパーソンは数字に弱い」とよく言われますよね。私自身、数字に強いとは思っていませんし......。

深沢: よく言われることですよね。実際、企業の管理職の方とお話しすると、「うちの社員、数字に弱いんだよね」とおっしゃることがあります。

では、「数字に強い」とはどのような状態なのか。それは、暗算が速いことでも、 円周率を数十桁言えることでも、 統計学の知識があることでもありません。管理職の方が求めているのは「プレゼンや報連相において、数字を入れて話せるようになること」、つまり数学的能力なんです。

井手: なるほど。「この本は売れ行き1位です」「このサービスに90%以上の人が満足しています」といったふうに数字で語れると、説得力が違ってきますもんね。

深沢: そうですね。「売上が前年よりも20パーセント増えました」というだけで伝わり方が変わりますし、あなたの努力が証明できます。

211008fl_fkzw02.jpg

『そもそも「論理的に考える」ってどうすればできるの?』
著者:深沢真太郎
出版社:三笠書房
flierで要約を読む

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米石油・ガス掘削リグ稼働数、22年2月以来の低水準

ビジネス

アングル:「豪華装備」競う中国EVメーカー、西側と

ビジネス

NY外為市場=ドルが158円台乗せ、日銀の現状維持

ビジネス

米国株式市場=上昇、大型グロース株高い
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 3

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された米女優、「過激衣装」写真での切り返しに称賛集まる

  • 4

    日本マンガ、なぜか北米で爆売れ中...背景に「コロナ…

  • 5

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」…

  • 6

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 7

    ウクライナ軍ブラッドレー歩兵戦闘車の強力な射撃を…

  • 8

    アカデミー賞監督の「英語スピーチ格差」を考える

  • 9

    19世紀イタリア、全世界を巻き込んだ論争『エドガル…

  • 10

    「鳥山明ワールド」は永遠に...世界を魅了した漫画家…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 4

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 5

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 8

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 9

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された…

  • 10

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 3

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈する動画...「吹き飛ばされた」と遺族(ロシア報道)

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 6

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 10

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中