最新記事

投資の基礎知識

5G関連銘柄:2020年に向けて気になる本命銘柄は?

2019年6月17日(月)19時00分
岡田禎子 ※株の窓口より転載

Chesky_W-iStock.

<暮らしやビジネスを根底から変えるとされる5Gだが、株式市場でも注目は高い。関連銘柄にはどんなものがあり、買う際にはどんな注意が必要なのか>

話題の「5G」とは?

2020年に本格的なサービスが始まる新たな通信システム「5G」は、私たちの暮らしやビジネスを大きく変える可能性があり、株式市場でも強力な投資テーマとして注目を集めています。5G時代の本格的な到来に先立って、そもそも5Gとは何なのか、そして、気になる関連銘柄について解説します。

■そもそも「5G」とは? 3つの特徴で解説

5Gとは、第5世代(5th Generation)移動通信システムの略称です。現在、スマートフォンなどで利用している「4G」の次世代通信システムである5Gは、サクサクと動くといったネットが超高速化を実現するだけのものではありません。

5Gは「超高速」「多数同時接続」「超低遅延」という3つの特徴によって、あらゆるモノと人などがインターネットでつながるIoT時代の実現を可能にすると言われています。

【5Gで実現するこんなこと・あんなこと】

・超高速......現在の100倍の超高速通信が実現される。2時間の映画を3秒でダウンロード、スポーツ観戦なら3D映像やあらゆる角度からの映像を一気に伝送することが可能。

・多数同時接続......基地局1台から同時に接続できる端末を、従来に比べて飛躍的に増やせる。スマホやPCだけでなく、家電やセンサーなど身の回りのあらゆる機器がネットに接続可能。工場の設備や倉庫に保管された多数の物品の管理といった様々な用途への活用が見込まれている。

・超低遅延......通信ネットワークにおけるタイムラグを極めて小さく抑えられる。車の自動運転などでは、わずかなデータの遅延が命取りとなるため、5Gでのリアルタイムでの通信が不可欠。

■2019年は5G元年。そして、2020年へ

このように、5Gはモノと人などがつながる「IoT」新時代の基盤といえる技術です。この技術の発展により、新たなビジネスの領域の広がりが期待されています。

そして、2019年は5G元年。5Gの本格導入に向けて、国内・海外ともに関連企業の動きが活性化しています。アメリカや韓国の一部では4月からサービスを開始。日本でも、携帯電話4社が総務省から5Gの割り当てを受けて、サービス開始に本格的に動き出しています。

NTTドコモ<9437>は、2019年9月にアジアで初めて開催される「ラグビーワールドカップ2019」から、5Gを利用した動画配信の試験サービスを開始します。これまで観たことのない映像でスポーツ観戦ができるかもしれません。

そして、2020年8月の東京オリンピック・パラリンピックまでには、各社ともに本格的な導入を行う予定です。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

米石油・ガス掘削リグ稼働数、22年1月以来の低水準

ワールド

アングル:コロナの次は熱波、比で再びオンライン授業

ワールド

アングル:五輪前に取り締まり強化、人であふれかえる

ビジネス

訂正-米金利先物、9月利下げ確率約78%に上昇 雇
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    屋外に集合したロシア兵たちを「狙い撃ち」...HIMARS攻撃「直撃の瞬間」映像をウクライナ側が公開

  • 2

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受ける瞬間の映像...クラスター弾炸裂で「逃げ場なし」の恐怖

  • 3

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国の研究チームが開発した「第3のダイヤモンド合成法」の意義とは?

  • 4

    サプリ常用は要注意、健康的な睡眠を助ける「就寝前…

  • 5

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミ…

  • 6

    ウクライナ軍ブラッドレー歩兵戦闘車の強力な射撃を…

  • 7

    「TSMC創業者」モリス・チャンが、IBM工場の買収を視…

  • 8

    「500万ドルの最新鋭レーダー」を爆破...劇的瞬間を…

  • 9

    元ファーストレディの「知っている人」発言...メーガ…

  • 10

    ロシア軍の拠点に、ウクライナ軍FPVドローンが突入..…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドローンを「空対空ミサイルで撃墜」の瞬間映像が拡散

  • 3

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる4択クイズ

  • 4

    AIパイロットvs人間パイロット...F-16戦闘機で行われ…

  • 5

    日本マンガ、なぜか北米で爆売れ中...背景に「コロナ…

  • 6

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 7

    「2枚の衛星画像」が伝える、ドローン攻撃を受けたロ…

  • 8

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 9

    ロシアの大規模ウクライナ空爆にNATO軍戦闘機が一斉…

  • 10

    ウクライナ軍ブラッドレー歩兵戦闘車の強力な射撃を…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 6

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 7

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 8

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 9

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 10

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中