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企業在宅勤務は権利かさぼりかでヤフー内紛
会社に自分用の託児所を作っておきながら、社員には在宅勤務を禁じたCEOの言い分
反発も何のその 会社で仕事をするのがいやなら辞めろと母親たちに命じたメイヤー Pascal Lauener-Reuters
マリッサ・メイヤーが経営難に苦しむヤフーのCEO(最高経営責任者)に就任したのは昨年7月のこと。このときすでに10月の出産予定を公表していたメイヤーだが、就任にあたって自分のオフィスに託児所を作っていたことが最近になって明らかにされた。
費用は彼女が自腹で払ったという。だが問題は、この事実が報じられる直前、彼女が社員の在宅勤務を禁じる通達を出して社内で大きな反発を招いていたということだ。
37歳のメイヤーは、彼女が「ヤフーズ」と呼ぶ社員に向けた通達の中で、仕事はオフィスで行わなければならず、それが「できない」または「したくない」なら会社を辞めるべきだとした。
グーグルの元副社長で、ヤフーでは5年間で1億1700万ドルを受け取る予定の彼女だが、こうしたダブルスタンダードは働く母親を中心とする社員たちの怒りを買っている。彼らは、メイヤーには仕事と子育てを両立させることの難しさが理解できないのだと非難する。
メイヤーがヤフーのトップに就いたとき、彼女は妊娠6カ月で、出産後はすぐに職場復帰すると明言していた。そして予定通り10月に生まれた生後5カ月の息子の世話と仕事を両立させるため、彼女はオフィスに託児所を作るという選択をしたのだろう。
社内から反発の声が噴出したメイヤーの在宅勤務禁止令だが、ニュースサイト「ビジネスインサイダー」は、彼女の決定に賛同するあるヤフー社員の声を紹介している。「個人的には自宅作業禁止のルールには賛成だ。ヤフーではかなり多くの社員がこの制度を悪用しており、大きな問題となっている」
この社員は、オフィス以外の場所で働く社員が多く存在する現状について、「彼らはどうしようもないくらいサボってばかりいて、会社からの連絡にも答えず、ヤフーの仕事とは関係のないことに多くの時間を使っている」と明かした。
メイヤーの禁止令を報じて騒動の発端となったのは、テクノロジー専門ブログ「オールシングスD」の記事。だが記事は、メイヤーは長期にわたる大幅な業績悪化からヤフーを立ち直らせようとしていると指摘する。さらにメイヤーの社員に対する苛立ちを代弁する、あるヤフー社員の言葉が紹介されている。
この社員によれば、メイヤーは勤務中の食事代を無料にしたりiPhoneを支給したりと、仕事に打ち込める制度を積極的に導入しているという。それなのに、本社の駐車場は毎朝遅くまでいっぱいにならず、逆に午後5時を過ぎればすぐに空になってしまう。彼女がいたシリコンバレーのライバル会社などではあり得ないことだ。
From GlobalPost.com特約