コラム

ムラー報告書を切り抜けても「トランプゲート」は終わらない

2019年03月16日(土)14時20分

ただし、それでも上院共和党は弾劾を支持しないだろうから、トランプを辞めさせるには十分ではないかもしれない。

トランプの友人でもあるイスラエルのネタニヤフ首相は、数十年前から汚職まみれだったにもかかわらず、選挙に勝ち続けることで権力の座を守ってきた。

トランプが大統領の地位を失えば、刑事訴追の対象になるのは確実だ。それだけに20年の大統領選挙は大きな意味を持つ。トランプは刑務所行きが嫌なら、再選を果たすしかないのだ。

コーエンは議会証言で、もしトランプが再選に失敗すれば、政権の引き継ぎは平和的にはいかないかもしれないという懸念を口にした。世界中の誰よりもトランプをよく知るはずの人物の言葉だけに、背筋が寒くなるような予言だ。

<本誌2019年03月19日号掲載>

※3月19日号(3月12日発売)は「ニューロフィードバック革命:脳を変える」特集。電気刺激を加えることで鬱(うつ)やADHDを治し、運動・学習能力を高める――。そんな「脳の訓練法」が実は存在する。暴力衝動の抑制や摂食障害の治療などにつながりそうな、最新のニューロ研究も紹介。

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サム・ポトリッキオ

Sam Potolicchio ジョージタウン大学教授(グローバル教育ディレクター)、ロシア国家経済・公共政策大統領アカデミー特別教授、プリンストン・レビュー誌が選ぶ「アメリカ最高の教授」の1人

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