小幡 績 転機の日本経済
いま必要な政策は何もしないこと
第2次岸田内閣発足(11月10日)。今度は何か変わるか? Issei Kato-REUTERS
<日本の政治家は経済をダメにすることばかりする。その実態は、やったふりをするための弱い者いじめだ>
なぜ政治家たちは、無駄なことばかりやろうとするのか。
いや無駄どころか、社会に害のあることばかりやろうとする。そしてやってしまう。
子供にカネをばらまくのももちろんそうだし、GoToもその典型だ。
では、何をすればいいのか?
何もしないことだ。
まず、過度な行動制限をしない。
カネをばらまいて、消費を刺激するのは最も愚かな政策だ。
消費が減った分野があるが、それは行動を制限したからだ。だから、その制限を止めればいい。
国内の行動制限を止める。ワクチンとマスク。それと過度な密は避ける。それで十分だ。
次に、国際的な人流の過度な制限を止める。
なぜ、留学ビザをいままで完全に停止していたのか。
隔離期間を3日にする前に、10日間でもいいから、ヴィザは全面解禁するべきだ。
なぜいまだに1日3500人などという意味不明の規制、過剰な制限を続けるのか?
隔離違反する奴がいる、というのなら、徹底的に隔離の監視をすればいい。
なぜやるべきことをやらずに、過剰な制限、規制をかけるのか。
怠慢だ。
医師会とは対峙せず
それと、医療。
菅前総理は仕事がしたい、とあんなに言っていたのだから、一番大事なことは、学術会議でもなく、GoToでもなく、医師会と対峙することだ。当たり前の必要なことを言うことだ。国の、世界の危機、そして、国民の健康の危機。そのときに、全面協力しないとはどういうことか。カネをばらまいても結局動かない。
それは無理を言っていることでもなく、対決することでもない。ただ、普通の協力を求めることだ。
それをやらずに何の仕事をする必要があったのか。
ワクチンができるのなら、医療に普通の危機対応を依頼し、必要に応じて命令することが、できないのでは、仕事ができない、と言わざるを得ない。
これらの最低限必要なことを何もやらずに、無駄な過剰な制限だけかけている。
弱い者いじめだ。
強いものには歯向かえず、弱いもの、黙っているものには圧力をかけ、負担を強いる。
強いものに何もできないなら、すべて、何もするな。
仕事をしているふりをするのはやめて、必要最小限のことを普通にちゃんとやる。
それだけのことだ。
後は、何もしなくていい。
*この記事は「小幡績PhDの行動ファイナンス投資日記」からの転載です
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