オランダ、極右含めた連立政権樹立で合意 下院選から半年
5月15日、オランダの極右、自由党(PVV)のウィルダース党首は、同党を含めた4党間で連立政権樹立に合意したと発表した。写真は2023年11月、ハーグで撮影(2024年 ロイター/Piroschka van de Wouw)
Bart H. Meijer Anthony Deutsch
[アムステルダム 15日 ロイター] - オランダの極右、自由党(PVV)のウィルダース党首は15日、同党を含めた4党間で連立政権樹立に合意したと発表した。
昨年11月22日の下院選挙でPVVが第一党となったものの、単独過半数を確保できず連立交渉を開始。移民や財政、気候変動などの問題でなかなか歩み寄りができず、協議は難航していたが、今年3月になってウィルダース氏が反欧州連合(EU)姿勢を弱め、ウクライナへの軍事支援反対を取り下げたことで突破口が開けた。
PVVとの連立に合意したのは、現在暫定的に首相を務めているルッテ氏が率いる中道右派の自由民主党(VVD)、中道の新社会契約(NSC)、農民市民運動。4党で下院150議席のうち88議席を占める。
ウィルダース氏は次期首相には就任しないと表明しており、地元メディアは連立交渉で重要な役割を担ったロナルド・プラスターク氏が首相になる公算が大きいと伝えているが、まだ確定していない。
専門家からは、この首相選任問題で連立政権内に亀裂が生じる可能性が残っているとの声も出ている。