コラム

「働き方」を変えている場合か! 日本がこのまま「衰退途上国」にならないために

2019年12月09日(月)12時48分

見落としがちな「手順」

繰り返すが、私は企業の現場に入って目標を絶対達成させるコンサルタントだ。日ごろから企業が生み出す「成果」に強くこだわっている。

そんな私だから、よく経営者から「成果」を出すのに最も意識していることは何だ?、と聞かれる。支援先によって意識すべきことは変わるが、いつもそう聞かれて真っ先に思いつくのは「手順」だ。

たとえば目標を達成したいが、残業も多い企業はどうしたらいいだろう? 答えはこうだ。「目標達成」と「残業削減」どちらも両方同時に対処しようとしても、うまくいかない。だから、必ず「手順」を決め、ひとつずつ対処することが大事だ。

特別な事情がなければ、だいたいは不確実性の高いものから対処することを私は勧める。

このケースだと、まずは目標達成だ。どうすれば安定して目標が達成できるかわからない状態で、労働時間を減らすだなんてあり得ない。

優れた料理人をめざして頑張っている人が、まず調理時間を減らそうとするか。そんなことを考える人などいないだろう。

まずはどんな状況であろうが、最低限、組織で決めた目標ぐらいは当たり前のように達成できるようにする。それが基本の基本。それがない限り、次に進めない。

次に、組織が求める成果を減らすことなく、どうやって効率化するかを考える。いわゆる「ムリ・ムダ・ムラ」を減らすのだ。

こうして、ようやく正しい「仕事のやり方」が固まっていく。

こうなってはじめて、その仕事を、どこでやるか、どこの時間でやるか、どんな形態でやるか、という「働き方」を考える余地が出てくる。

働き方改革は最後

先述した経済評論家が、私のその話を聞いて膝を打った。

「理路整然と、まとめてくれてありがとう。私は現場を知らないから、うまく言語化できなかったが、しっくりきた」

「働き方を変えたら、職場の雰囲気がよくなり、組織目標も達成できるというのは幻想です。再現性がない」

「手順が逆、ということだな」

「資格に合格したいという人が、資格勉強の仕方ばかり考えていたら、いつまでたっても合格しませんよ」

働き方は、もちろん変えてもいいし、ある程度自由でもいい。ただし、組織人であれば、組織目標を達成させることが何より先だ。そのために、まず死に物狂いでハードワークすること。結局はこれが、何よりも大事なのである。

20191217issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

12月17日号(12月10日発売)は「進撃のYahoo!」特集。ニュース産業の破壊者か救世主か――。メディアから記事を集めて配信し、無料のニュース帝国をつくり上げた「巨人」Yahoo!の功罪を問う。[PLUS]米メディア業界で今起きていること。

プロフィール

横山信弘

アタックス・セールス・アソシエイツ代表取締役社長。現場に入り、目標を絶対達成させるコンサルタント。全国でネット中継するモンスター朝会「絶対達成社長の会」発起人。「横山信弘のメルマガ草創花伝」は3.5万人の企業経営者、管理者が購読する。『絶対達成マインドのつくり方』『営業目標を絶対達成する』『絶対達成バイブル』など「絶対達成」シリーズの著者。著書はすべて、中国、韓国、台湾で翻訳版が発売されている。年間100回以上の講演、セミナーをこなす。ロジカルな技術、メソッドを激しく情熱的に伝えるセミナーパフォーマンスが最大の売り。最新刊は『自分を強くする』。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

金正恩氏の娘は後継者、「信頼できる情報」が示唆と韓

ワールド

ウクライナ、南東部と東部の前線で480平方キロ奪還

ビジネス

マツダ、中東向け生産を5月も停止 欧米向け拡大で生

ビジネス

インタビュー:政策株売却で変わる株主構成、対話支援
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
2026年4月 7日号(3/31発売)

国際基準の情報開示や多様な認証制度──本当の「持続可能性」が問われる時代へ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「考えの浅い親」が子どもに言ってしまっている口ぐせ・ワースト1
  • 2
    【銘柄】イラン情勢で一躍脚光の「NEC」 防衛・宇宙の2大テーマでAI懸念を払拭できるか
  • 3
    「高市しぐさ」の問題は「媚び」だけか?...異形の「攻撃的知能」を解剖する
  • 4
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの…
  • 5
    地面にくねくねと伸びる「奇妙な筋」の正体は? 飛行…
  • 6
    トランプ、イランに合意期限「米東部時間6日午前10時…
  • 7
    イラン戦争の現実...アメリカとイスラエル、見え始め…
  • 8
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引…
  • 9
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅…
  • 10
    なぜイスラエルは対イラン戦争を支持するのか...「イ…
  • 1
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 2
    イラン戦争の現実...アメリカとイスラエル、見え始めた限界
  • 3
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引、インサイダー疑惑が市場に波紋
  • 4
    「考えの浅い親」が子どもに言ってしまっている口ぐ…
  • 5
    なぜイスラエルは対イラン戦争を支持するのか...「イ…
  • 6
    【銘柄】イラン情勢で一躍脚光の「NEC」 防衛・宇宙…
  • 7
    中国がイラン戦争最大の被害者? 習近平の誤った経…
  • 8
    年金は何歳からもらうのが得? 男女で違う「最適な受…
  • 9
    「高市しぐさ」の問題は「媚び」だけか?...異形の「…
  • 10
    初の女性カンタベリー大主教が就任...ウィリアム皇太…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 4
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...…
  • 5
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 9
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 10
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story