イタリア事情斜め読み
イタリアの大麻合法化事情
| 法律242/2016「ソフトな大麻ライトとは?その制限は何か?」
マッテオ・マンテロ上院議員の法案により、少なくとも現時点では嗜好用大麻を含む、大麻ライト(軽いマリファナ)の所持は法律n.242 により違法ではなくなった。
18歳以上であれば、自宅で15gまでの大麻を所持でき、5gまでを携帯所持でき、5本までの大麻の苗が栽培可能となった。家または協会(最大30人のメンバー)を集めれば、大麻植物を育てる大麻栽培も可能になった。
マンテーロ上院議員はまた、個人のFacebookでそれについて話し、70%以上のイタリア人が大麻の合法化を望んでいると述べている。
「大麻ライト」と呼ばれる効力が非常に低い大麻がたばこ専門店やネットのオンラインサイトや自動販売機などで入手できる。ミラノでは、18歳を過ぎると身分証明書のカードだけで自販機でも手軽に買えるようになっている。
軽いマリファナ THC(テトラヒドロカンナビノール)の濃度が0.2%から最大0.6%の許容範囲値
イタリア共和国代議院(下院)のまとめによると
産業用麻と大麻ライトの栽培について
特に、法律n.242では、0.2%を超えるTHC濃度が記録された場合でもライトカナビスを生産した者、貿易業者の法的責任を排除するとした。生産者は、認証された種子をヨーロッパレベルで購入し、種子ラベルを購入後12か月間保管する義務がある。ラベルの保存により、生産者はカラビニエリと財務警察に合法的な麻作物を通知する義務から自動的に免除される。
さらに、当局がTHC濃度をチェックするために麻のサンプルを個別に採取することを決定し、生産者の前で検査を行う義務がある。THCレベルが標準を超えた場合、THC(テトラヒドロカンナビノール)の濃度が高い麻作物を押収し燃やして破壊するという。
| 大麻は植物であり、単一の化学物質ではない
実際、各大麻植物にはCBDケモタイプとTHCケモタイプの両方が含まれている。
これは、麻の植物を特徴付ける植物複合体の法的観点からも完全な理解を示すもので、科学的根拠のある「合理的なバランス数字」が明確化された。
立法によって認可の健康と公共の秩序の保護とのマーケティングの結果に関連する予防的要件によると、
植物麻薬および向精神薬の規制に関する統合法の適用範囲はTHCの含有量が0.2%〜0.6%まで。
麻の栽培が法律に準拠するためのTHCの"最大値制限は0.6%までである"とした。
0.7%以上は麻薬なので違法。
「大麻ライト」の認可製品は、THCの限界が0.6%以下であるため、大麻が有意な向精神効果を示さないので合法的であり、それを所持していたとしても法律によって罰せられることもない。
一方、栽培が許可されている繊維麻の品種は、標準化されたサンプルの緑色の部分でテトラヒドロカンナビノール(THC)の含有量が0.2%未満である必要がある。
立法府は栽培を促進しただけでなく、麻の農業産業チェーン全体を明示的にすることを目標としていて、まず第一に、産業用ヘンプ全体の農業産業チェーンのサポートとその応用の促進を認めた。
単なる農業生産だけでなく製品のマーケティング自体も「経済活動の本質」に含まれると、正しく認識させることを目指すものである。
著者プロフィール
- ヴィズマーラ恵子
イタリア・ミラノ郊外在住。イタリア抹茶ストアと日本茶舗を経営・代表取締役社長。和⇄伊語逐次通訳・翻訳・コーディネータガイド。福岡県出身。中学校美術科教師を経て2000年に渡伊。フィレンツェ留学後ミラノに移住。イタリアの最新ニュースを斜め読みし、在住邦人の目線で現地から生の声を綴る。
Twitter:@vismoglie